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   2024.05.03.
   福岡・大牟田病院:障害ある6人の“下半身触る”!  
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筋ジストロフィー入院患者らに性的虐待! 
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医療が必要な人への裏切り!
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 福岡県大牟田市にある病院で、複数の男性介護士が女性患者など6人に対し下半身を触るといった性的な虐待を繰り返していたことが分かった。
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 性的虐待行為があったのは大牟田市にある国立病院機構「大牟田病院」。
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 病院によりると、2023年12月、入院患者が「男性介護士から下半身を触られた」と病院に訴えた。
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 病院が院内で聞き取り調査を行ったところ、看護師と介護士、あわせて5人の男性職員が、身体的な障害などがある入院患者、男女11人に対して「虐待が疑われる行為」を繰り返していたことが発覚した。
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 11人はいずれも身体的な障害があり、中には全身の筋肉が徐々に弱っていく国指定の難病「筋ジストロフィー」の患者もいたという。
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 病院は「障害者虐待防止法」に基づき自治体に通報しており、被害者11人のうち6人(女性4人、男性2人)については、男性職員らが就寝中の患者の陰部を揉んだり女性患者の胸付近を触ったりする行為をしていたとして、自治体が「虐待があった」と認定している。
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一方、残る5人のうち1人は認定されず、4人が調査中。病院は外部の専門家でつくる第三者委員会を設置し調査や再発防止の徹底を進める。
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 警察への告発については、病院は通報先の自治体が判断して行うものとの認識を示した。不同意わいせつ罪などに当たる可能性もあり、福岡県警大牟田署が病院関係者や被害者らから話を聞き、事実関係の確認を進める方針だ。
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 病院は「職員の倫理観が欠如していた」としている。
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 「医療を必要とする全ての人への裏切り行為だ」。国立病院機構大牟田病院で障害のある利用者への性的虐待が繰り返されていたことに、筋ジストロフィーの患者らでつくる「日本筋ジストロフィー協会」代表理事、竹田保さん(63)は憤る。協会は1日、国立病院機構本部に抗議し、対応について説明を求めた。
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 自身も筋ジストロフィーの患者である竹田さんは「障害が重いだけに職員や家族に負担をかけている意識が強い。施設の選択肢も少ないため患者は声を上げにくい立場にある」といい、「職員側にこの程度なら大丈夫、誰にも言えないだろうという誤った過信が生まれたのでは」と話す。
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 障害者への虐待を巡っては福岡県の知的障害者更生施設「カリタスの家」で2004年、入所者に熱いコーヒーを無理やり飲ませて大やけどを負わせるなどの虐待が発覚したのを機に、11年に障害者虐待防止法が成立。障害者への虐待禁止や市町村への通報義務が定められた。
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 しかしその後も障害者や高齢者など弱い立場の人が虐待される事案は後を絶たず、厚生労働省によると、市町村が障害者福祉施設の従事者などによる虐待と判断した件数は22年度だけで全国で956件に上る。
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 日本社会事業大専門職大学院の曽根直樹教授(障害者福祉)は「異性の職員による介助は性的な問題への感覚が鈍磨してしまいがちだ」として同性による介助を一層進める必要性を指摘。「利用者は施設や職員に頼らざるを得ない弱い立場で、嫌だと言える環境を作っていく必要がある」と話す。
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記者会見で川崎雅之院長は「虐待は管理態勢の不備で生じた。誠に申し訳ありません」と謝罪した。
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 病院によると、虐待行為に関わったのは、いずれも男性で看護師2人と介護職員3人。全身の筋肉が徐々に弱る難病・筋ジストロフィー患者の入院病棟や、重症心身障害者の入院病棟などで勤務していた。被害に遭ったとされるのは男女11人で、自分で体を動かせなかったり、意思疎通ができなかったりした人もいた。
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 職員への処分は行われておらず、5人のうち介護職員2人が辞職。1人は行為を認め、もう1人は否定している。川崎院長は「通常の介護行為の一環ととらえていた可能性もある。本人らがなぜそういう行為をしたかは不明」と語った。
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 23年12月に入院患者から「男性介護士に下半身を触られた」との訴えがあり、病院が調査を開始。職員らへの聞き取りを進め、障害者虐待防止法に基づき患者11人の居住先の自治体に通報した。自治体の調査で、男性2人、女性4人の計6人について性的虐待があったと認定された。一方、残る5人のうち1人は認定されず、4人が調査中。病院は外部の専門家でつくる第三者委員会を設置し調査や再発防止の徹底を進める。
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 警察への告発については、病院は通報先の自治体が判断して行うものとの認識を示した。不同意わいせつ罪などに当たる可能性もあり、福岡県警大牟田署が病院関係者や被害者らから話を聞き、事実関係の確認を進める方針だ。
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