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東証プライム上場の東亜建設工業(東京都新宿区)子会社[「信幸建設㈱」が東京国税局の税務調査を受け、2023年3月期までの7年間に計6億円以上の所得隠しを指摘されたことが分かった。法人税などの追徴額は重加算税を含め、2億円超に上るという。
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関係者によると、所得隠しを指摘されたのは海上土木工事などを請け負う「信幸建設㈱」(千代田区)。同社の、23年3月期の売上高は約118億円で、これまでに羽田空港の滑走路建設や、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の漁港復旧工事などを手掛けた。
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東亜建設工業㈱は23年10月、東京国税局の税務調査をきっかけに、信幸建設で複数の従業員による不正行為が判明したと公表。調査の結果、外注先の業者と共謀し、水増しや架空の工事代金などを支払った上、一部を還流させていたと分かった。
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2023年10月3日
東亜建設工業㈱
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<連結子会社従業員による不正行為に関するお知らせ>
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この度、弊社の連結子会社である信幸建設株式会社において、現在実施されている税務調査の過程で従業員による不正行為の疑いが8月下旬に発覚いたしました。
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これを受けて設置した社内調査委員会で事実関係の調査を進めて参りましたが、架空発注等の概要を認識したことを受け、下記の通りお知らせします。
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このような事態が生じたことは誠に遺憾であり、関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。
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記
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1.不正行為の概要
当該会社に勤務する従業員らが、特定の工事下請負業者と共謀して、当該会社から水増し又は架空発注を行った上で、その水増し又は架空発注額の一部を従業員らが自らに還流し着服していたことが判明しました。現在判明した架空発注等の行為は複数年にわたり、総額で約7億円になりますが、詳細については調査中です。
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2.今後の対応について
弊社は、当該不正行為の事実関係、発生原因、類似事象の有無の確認及び再発防止策の検討を行うことを目的として、外部の弁護士を委員長とする社内調査委員会の設置を9月5日に決定し、同日より調査を開始しました。
社内調査委員会では、当該不正行為に関する関係者へのヒアリング、データフォレンジック調査、各種証憑資料等の閲覧及び確認等を実施しております。また、今後は協力業者等に対するアンケート調査等の実施により、類似事象の有無について調査を進めて参ります。
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社内調査委員会による再発防止策を含む調査結果につきましては、11月10日を目途として詳細が分かり次第速やかに公表する予定です。.
なお、2024年3月期第2四半期の決算発表は11月10日を予定しております。現時点では発表時期に変更はございませんが、調査の状況等により決算発表日等を変更する場合には、速やかに公表いたします。.
3.連結業績に与える影響について
当期の連結業績に与える影響は限定的ではありますが、今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかに公表いたします。
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4.再発防止に向けた取り組みについて
弊社は、このような不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、不正行為を行った従業員らについて社内規程に基づく厳正な処分を行い、コンプライアンス意識の更なる徹底に努め、弊社グループ会社を含めた管理、監査体制の一層の強化を図るなど、再発防止に取り組んで参ります。
また、不正行為による当該会社の損害について内容を精査し、今後、損害賠償請求等を検討して参ります。
以 上
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