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金属持ち出し監視強化へ・環境省!
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年度内に再発防止策!
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福島県大熊町の鹿島JV施工の解体工事現場、帰還困難区域の特定復興再生拠点区域にある「大熊町図書館と民俗伝承館の解体工事」現場で2023年4月から6月ごろ、下請け企業の作業員らが放射線量を計測せずに鉄くずなどを無断で区域外に持ち出して売却していた。鹿島JVが7月下旬ごろに環境省に報告し、9月に入り表面化した。
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環境省発注の帰還困難区域の特定復興再生拠点区域内の解体・除染工事は、平成29年から令和5年の現在も入札し施工が行われている。
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環境省は、帰還困難区域内の解体で出た金属スクラップが、まさか施工会社系統から「スクラップ泥棒が出る」とは予想もしていなかったであろう。まして、施工管理が完全であるはずの国内トップクラスのゼネコンの下請けから出たことにショックを受けたのであろう。
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東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域での建物解体工事現場から金属が持ち出され、売却されたとみられる問題で、環境省は今年度、工事に関わる事業者の監視強化や解体作業現場の情報管理の規則化などの対策を打ち出す。
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10月13日に福島市で開かれた対策検討会で示した。会合では、ルールの不備や持ち出しを想定した対策の不足などが課題として挙げられた。委員の有識者からは、再発防止の徹底を求める声が上がった。
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同省が報告した原因と対策は、車両や作業員の出入り、工事で出た金属ごみの搬出などの管理が徹底されていない上、現場に置いた鉄くずの管理方法の規定がないなどの問題が報告された。同省として持ち出しを防ぐための対策の不足も示された。
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検討会では今後、県警、大学、行政機関などの有識者の意見を聞きながら対策をまとめる。過去の工事を受注した事業者への聞き取り調査も同時に行い、持ち出し事案の有無や管理体制の課題なども把握する。
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会議終了後に記者会見した検討会委員長の河津賢澄福島大共生システム理工学類客員教授は「地域の人にとって非常に不安につながる。再生事業はまだ続くので、二度と起きないよう対策を検討しなくてはいけない」と述べた。
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大熊町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)内の町施設解体工事で鉄くずなどの金属類を持ち出した作業員らについて、福島県警双葉署などは窃盗の疑いでの立件も視野に捜査に乗り出した。捜査関係者が10月13日、明らかにした。
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地元の下請け会社が解体作業を進める中、複数の作業員が無断で現場から鉄筋コンクリート内の鉄筋などを持ち出し、売却したとみられる。窃盗容疑に当たる可能性があり、同署などが関係者から詳しい話を聞くなどしている。
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環境省は持ち出された鉄くずについて「売却後に製品化され、回収できなかった」との調査結果を示した。同じ現場にあった鉄くずの放射性物質濃度は最大で1kg当たり0.08ベクレルで再利用の基準を大きく下回っていたという。
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