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TSMC進出受け半導体企業の誘致へ!
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TSMCの進出で半導体関連企業の新規立地が見込まれる中、熊本市は民間企業を活用した産業用地の整備を進めています。熊本市は8月7日、今年3月から6月までに行った公募の結果、3つの事業者から候補地の提案があったことを明らかにした。
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熊本市が、半導体関連産業の集積へ向けて進める官民連携の産業用地整備事業で、市は8月8日、用地を整備する民間事業者の候補3者発表した。
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熊本市が発表した事業者候補は菊陽町のジョイント、福岡県の林倉庫、福岡県の福岡地所で、3者はそれぞれ複数の企業と事業体をつくり市の公募に手を挙げていた。
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3者が整備する産業用地は、九州自動車道北熊本スマートインターチェンジ付近、熊本空港の近くの2か所の計3カ所で計48haで、市は事業者に対し土地利用の基準緩和を行い支援する。
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熊本市は半導体関連の産業用地の整備目標を20haとしていたが、これを倍以上上回った。
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熊本市 大西一史市長
「TSMCももちろんあらゆる産業が集積していくという期待感が高まっている証拠だと思います。おそらく2回目の公募にもニーズが出てくると思いますので、そうしたことも検討していきたい」
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市は8月、3者と協定を締結、24年度にも造成工事が始まる見通し。
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<大和ハウス・熊本県益城町のTSMC工場近く>
・工業団地開発へ…2027年の完成目指す
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大和ハウス工業は8月3日、熊本県益城町で工業団地を開発することを明らかにした。台湾積体電路製造(TSMC)が建設を進めている工場に近く、半導体関連企業の進出を見込んでおり、2024年に着工し、27年に全棟の完成を目指す。大和ハウスが九州で整備する初めての工業団地となる。
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開発するのは、熊本県菊陽町のTSMC熊本工場から約6kmの約8Ha。熊本地震で県内最大規模の仮設住宅「テクノ仮設団地」として利用されていた土地で、半導体製造装置メーカーのSCREENホールディングス(京都市)から3月に取得した。
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総事業費は土地取得や工場建設を含め約110億円となる見通しで、大和ハウスが工場の設計・施工。1日から販売を始めた。
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熊本県内では、TSMCの進出を受けて、半導体関連メーカーが工場を新増設する動きが広がっており、新たな進出企業にとって周辺の用地不足が深刻化している。
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<九州の設備投資伸び率が全国トップ>
TSMC熊本進出が起爆剤
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日本政策投資銀行による2023年度の設備投資計画調査で、九州の投資額の伸びが全国9地域でトップとなり、九州での半導体関連投資の急速な活況ぶりが鮮明となった。台湾積体電路製造(TSMC)は熊本県内で第2工場の建設も検討しており、「シリコンアイランド」復活に向け、積極的な投資が当面は続くとみられる。
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同行九州支店の水木祐一支店長は8月3日の記者会見で、「非常にインパクトがある数字だ。九州経済の好調ぶりを示している」と評価し、半導体関連の投資について「異次元という表現がふさわしい」と驚きを見せた。
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TSMCの熊本進出が明らかになって以降、九州では大手による半導体関連投資の勢いが増している。今回の調査では、製造業の投資額が前年度の2.1倍に増えた。特に半導体と関係が深い、素材などの非鉄金属が3.8倍、製造装置などの精密機械が3.3倍、部品などの電気機械は2.2倍と高水準となった。物流など非製造業にも波及しており、半導体産業の裾野の広さを表した。
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県別でも、九州の全7県で製造業はプラスとなり、投資が九州全域に広がっている。
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一方、非製造業も大幅に伸びる見通しで、卸売り・小売りが2.1倍、運輸が56.9%増となった。コロナ禍からの経済活動の回復で、オフィスビルや商業施設を開発する不動産投資が活発になっているためだ。
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水木支店長は「設備投資で企業の稼ぐ力が高まれば、従業員にも還元される」と話し、景気の先行きのバロメーターとされる設備投資の拡大が雇用や所得の増加という好循環につながることに期待した。
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