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   .2023.03.04.
  鹿島:吹付けコンクリートの自動化・実トンネルで実現!
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「A4CSEL for Tunnel」の開発
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<開発の背景>
 当社は、建設業界における喫緊の課題である「熟練技能者不足」、「頻発する労働災害」、「他産業と比べて低い生産性」の抜本的な解決を目指し、技術開発を進めています。
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 山岳トンネル工事での切羽周辺作業は、周辺岩盤の性状予測技術や崩落検知などの計測技術による危険度評価がなされているものの、根本的な安全確保には至っておらず、依然として岩盤の崩落等の危険度が高い作業です。
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 切羽周辺の作業は熟練を要し、自動化は困難とされてきましたが、究極の安全性向上策として切羽周辺域の無人化を目指し、関連する作業の自動化に取り組んできました。
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<コンクリート吹付け作業の自動化>
 凹凸のある掘削面の上に所定の厚さで均質にコンクリートを吹き付ける作業は、対象面の形状に合わせた複雑なノズル操作が必要な熟練を要するものであるため、自動化による効率的な施工が最も難しい作業です。これに対し鹿島では、吹付け機械を自動化するとともに、対象面を計測し、その結果に合わせて必要な吹付け厚および範囲を迅速に計画、その計画通りに動作する制御システムを開発。
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 自動吹付け作業の目標は、
(1)所定の範囲を必要な厚さで「きれいに」、
(2)少ないリバウンド(対象面からはね返る無駄なコンクリート)量で、
(3)速く作業することです。このため、コンクリート材料の性状の他、ノズルのスイング速度や角度、対象面までの離隔といった様々なノズルワーク指標など種々の要因に関し、シミュレーションや実験によって最適な材料、吹付けパラメータと制御方法を決定し、これらを定式化しました。
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 これにより、複雑な形状の対象面でも設定した厚さに対し±2㎝という高い精度で吹付けが可能となり、リバウンド量も従来と比べて約30%低減することが可能となりました。
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 模擬トンネルの実験では、切羽面、支保工裏、坑壁面と異なる対象部位に高品質な吹付けを短時間で行うことに成功しました。
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