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「コロナ空床補償」の過大交付・55億円以上!
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22億円受け取った病院まで!
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加藤勝信厚生労働相は11月15日の参院厚労委員会で、新型コロナウイルス患者の病床確保に向けた補助金を巡り、全国の医療機関に対し不適切な受給例がないか一斉点検を始めたと発表。
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会計検査院が11月7日に公表した報告書では、9都道府県の32の医療機関で、55億円以上の過大交付があったと指摘されている。
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指摘された32の医療機関のなかで、過大とされた交付額がもっとも大きいのは、神奈川県川崎市の「労働者健康安全機構関東労災病院」で、その額は22億1114万円。
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報告書では、同病院は、空床数を過大に計上したり、実際よりも高額な病床区分として申請することで、過大な交付を受けていたとしている。2020年4月からの1年間で同病院への交付額は38億2879万円にもなるが、そのうちの6割近い額が「不適切受給」だったことになる。
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13都道府県を対象にした会計検査院の調査では、9都道府県の32医療機関で計約55億円の過大受給が判明しており、全国に広げて実態を調べる。
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加藤氏は、過大受給が判明した場合は返還を求める考えも示した。
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厚労省によると、一斉点検の対象は2020年度と21年度に受給した医療機関で、全国で3千カ所以上になる見通し。
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過大交付額が2番目に大きいのは、川崎市の「川崎市立多摩病院」で、9億5939万円。以下、横浜市の「横浜市立大学附属市民総合医療センター」の8億4319万円、札幌市の「北海道大学病院」の4億4486万円、東京都北区「東京北医療センター」の2億4076万円となっている。
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厚生労働省は11月8日付で、各都道府県に対し、医療機関で過大な交付がなかったか自主点検をするよう求めている。回答期限は12月9日。
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厚労省が自主点検を求めるのは、全国の医療機関、約4000。会計検査院の調査の対象は、2020年度に交付金を受けたうち、抽出された13都道府県の106の医療機関のみであり、今後、さらに多くの不適切な受給が露呈する可能性がある。
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コロナ病床についてはかねてから、補助金を受けながら患者を受け入れない「幽霊病床」の存在が問題視されてきた。“補助金ビジネス”という批判の声も多い。
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財務省が11月7日に公表した資料によると、新型コロナに伴う医療提供体制のために、これまで国費17兆円がつぎ込まれたという。そのうち病床確保料は、2021年度の1年間だけで約2兆円にもなる。
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