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政府系金融機関・融資残高 約18.2兆円!
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民間金融機関・融資残高 約23兆円!
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自民党は新型コロナウイルス禍で業績悪化の企業向けで「新たな支援策を提言」する。売り上げが減少した企業の資金繰りを支えてきた「実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)」が9月末で終了し、倒産の増加懸念が高まっている。10月、策定予定の総合経済対策に盛り込むことを目指す。
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自民党金融調査会の会長・片山さつき参議院議員が明らかにした。具体的には官民ファンドの「地域経済活性化支援機構(REVIC)」に新型コロナ対応に特化した勘定を作り、企業の過剰債務を買い取らせて返済負担を軽減。その上で民間金融機関からの新規融資を促して再生につなげることなどを検討している。
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片山氏は、地域の中核企業や交通機関などが「新型コロナの影響で持たなくなっている」として、「官と民が協力して早急に手当てをする必要がある」と強調。東日本大震災後に被災事業者支援の役割を担った「東日本大震災事業者再生支援機構」を例に、国が金融機関と連携して支援することも選択肢として挙げた。
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調査会は22年5月の提言で、公的な債権買い取りの仕組み活用に言及した上で、「必要な場合にはさらに予算面も含め機能強化していくことが重要」としていた。
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「ゼロゼロ融資」は、2020年3月に政府系金融機関で始まった。最大3年後に利子返済、最大5年後に元本返済が始まる仕組みで、20年5月から21年3月までは民間金融機関でも受け付けていた。
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2022年6月時点での融資残高は、政府系金融機関で約18.2兆円、民間金融機関で約23兆円。中小企業向けの融資を提供する米国や英国などと比較しても日本の支援額は大きく、東京商工リサーチによれば21年の倒産件数は6030件と1964年(4212件)に次ぐ57年ぶりの低水準となった。
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日銀による新型コロナ対応金融支援特別オペは、当初の9月末の期限を延長した上で、段階的に終了する。感染症の影響に伴う中小企業の資金繰りの改善を反映した。
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帝国データバンクは、債務超過により実質的に倒産状態ながら営業を継続する「ゾンビ企業」は、コロナ禍が始まった20年度で全企業の1割強にあたる16.5万社と推計。このうちコロナ関連融資を「借りた、借りている」と答えた企業は約8割で、返済を不安視する企業は15.5%に達している。
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