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石炭価格1t200ドル上回った場合上昇分を自動転嫁!
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ロシアのウクライナ侵攻が資源価格高騰を招き、石炭も例外でない。セメント業界では個別に価格交渉を行うのではなく価格の上昇分を上乗せするサーチャージ制度を導入する動きが太平洋セメントを皮切りに広がり始めそうだ。
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ウクライナ侵攻後の5月には、石炭1トンの価格は前年同時期に比較し約4倍の400ドル台となっている。業界最大手の太平洋セメントは、6月10日、ことし9月の出荷分から値上がり分を上乗せするサーチャージ制度を初めて導入することを決め発表した。
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石炭1トン当たり200ドルを上回った場合は、価格の上昇分を自動的に転嫁する。
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太平洋セメントが9月出荷分からの導入を目指す「サーチャージ制」が波紋を広げている。石炭相場の高騰を市況変動に応じてセメント価格に反映しやすくする仕組みだが、生コンクリート会社などはさらに川下への転嫁が難しい仕組みだとして戸惑っている。業界の値決め構造を揺さぶる。
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太平洋セメントは、「セメントを供給し続け、建設市場のサプライチェーンを維持するためにも必要な仕組み」。
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業界では、住友大阪セメントもサーチャージ制度の導入も含め検討を進めており、UBE三菱セメントも10月に値上げを行う方針で、エネルギー価格の高騰を背景に値上げの動きはさらに広がりそうだ。
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【太平洋セメント 発表】
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2022年6月10日
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セメント・セメント系固化材への「石炭価格サーチャージ制度」導入について
太平洋セメント株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:不死原正文)は、2022年9月1日出荷分よりセメント・セメント系固化材について「石炭価格サーチャージ制度」を導入いたします。
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昨今のエネルギー価格や輸送コストの高騰を受けて、本年1月よりトン当たり+2,000円のセメント販売価格の改定を実施しましたが、セメント製造用の石炭価格はその後も上昇を続けており、さらに本年2月のロシアによるウクライナ侵攻を契機として、前例がない水準まで高騰しております。
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弊社ではさらなるコスト低減に努めているものの、未曽有のコスト高騰を企業努力だけで吸収することは極めて困難であるという判断に至り、事業継続のため石炭価格の変動をセメント販売価格に適時反映させる「石炭価格サーチャージ制度」を導入することを決定いたしました。
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記
1.対象製品
・セメント・セメント系固化材
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2.石炭価格サーチャージ制度の概要
・本制度は、石炭実勢価格に連動したサーチャージ制度であり、当社が定めた石炭基準単価に対し超過した額のうち一定額を購入者にご負担いただく制度です。
・本制度の実施期間は、 2022年9月1日より2023年8月31日まで とし、以降の対応につきましては2023年6月時点の石炭価格動向等 を踏まえ 判断いたします。
・サーチャージ額は製品価格と別建てにて請求いたします。
・サーチャージ額は2か月ごとに設定し、弊社ホームページに掲載いたします。
(https://www.taiheiyo cement.co.jp/ jp/)
・2022年9~10月度のサーチャージ額につきましては、8月中旬の掲載を予定しております。
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3.実施時期
2022年9月1日出荷分より
以 上
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