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米国の影響が薄れたのに相変わらず世界を牛耳りたい!
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2013年9月10日、シリア問題についての演説の中でオバマ大統領の「米国は世界の警察官ではない」宣言して以来、地域覇権を巡る争いが激化していることは宗教、民族争いだけでなく「覇権主義」「独裁主義」が世界を牛耳り始めた。
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第二次大戦以降、自由主義世界の盟主として世界の軍事・警察を担ってきた米国が、他国の軍事紛争に介入してきた軍事費用負担や派遣米軍の犠牲が重くのしかかり、世界各地の米軍駐留費や軍備負担に耐え切れなくなっていたことも事実である。
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2001年から10年間、アフガニスタンやイラクへ相手の「対テロ戦争」で国家財政まで疲弊してきた。オバマが宣言した「米国は、世界の警察官ではない」と言い出した一因でもある。また、米国内でシエール石油を採掘できることで、中東の石油依存から抜け出せる事にもなり、オバマ発言が出たことだが、宣言以降アフガンやイラク等の介入紛争地から徐々に引き上げても、全世界に駐留していた米軍を完全に引き上げてはいない。
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NATO駐留していても、指揮権はNATOにはなく、米軍が持っているのだ。現在進行中のロシアのイラク侵攻にしても、兵員輸送や武器提供については米軍が決定している。
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2005年にドイツ首相としてメルケルが就任して以来4期16年政権の座にあり、08年のユーロ危機で債務危機国への支援体制を整え、ギリシャのユーロ離脱を食い止めた。EUにとってメルケルがいたことで分裂しなかった事もあろう。
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ただ、2015年の難民危機でハンガリー経由でドイツに入国しようとする難民の受け入れを決断し、この年、EU全体での難民申請者数は126万人に達した。このドイツの難民受け入れ政策で受入れを迫るドイツにハンガリーやポーランドは反感を示し、欧州内東西分断の傾向が強まった。
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輸出主導でEU経済にドイツが占める割合は20%にもなり、ドイツ1国の独り勝ちとなった。16年になると対中経済経済依存度も増大し、中国だドイツの最大貿易国となった。14年のウクライナ危機の時、ロシアに対する制裁に加わり現在も維持しているが、ロシアとドイツを直接結ぶ天然ガスパイプライン建設も始めた。
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中露との経済関係強化は、当然トランプ大統領とも公然と対立することになり、米国は長期的に欧州離れを見せ、中露を脅威とする見方に変わってきた。
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このような状況の中で、ウクライナ戦争がはじまり、欧州の中でも分裂傾向が見え始めている。
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EU・米国の亀裂はバイデン大統領になっても埋まらない。メルケルが残した負の遺産ともいえる。21年10月7日の新聞である。
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