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大津JCT(仮称)―城陽JCT・IC間も24年度にずれ込む!
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西日本高速道路(NEXCO西日本)は2月9日、新名神高速道路の八幡京田辺JCT・IC―高槻JCT・ICの開通が予定より4年遅れ、2027年度になる見通しと発表した。トンネル工事の一部用地買収に時間がかかり3年遅れで着工したほか、掘削工事も難航している。
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開通が遅れる工区は八幡市と大阪府高槻市を結ぶ10.7㎞。周辺では23年度の開通を見据えて、商業施設や物流施設の開発が進んでいる。25年の国際博覧会(大阪・国際万博)を目指し関西広域でインフラ整備が進むと期待されたが、間に合わなくなった。
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大阪府の吉村洋文知事は9日の記者会見で、「安全に工事を進めるために(工事の)期間が長くなると報告があった。万博には間に合わないが、非常に重要な高速道路網なので、一日も早く開通してもらいたい」と話した。
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新名神では大津JCT(仮称)―城陽JCT・IC間も開通が23年度から24年度にずれこむ見通しだ。
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名古屋と神戸を結ぶ新名神高速道路の全線開通が、工事の遅れのために当初の予定より4年遅れ、2027年度になる開通遅れの原因は用地買収遅れのほか、土壌汚染処理と地盤が想定以上に硬かったためという。
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2021年12月末時点の用地取得率は94%で、未取得箇所を除く箇所で順次工事に着手している。
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ただ、枚方トンネル東側発進立坑の用地取得遅延や、土壌から基準の2倍以上の濃度の鉛が検出されたこと、地中にコンクリート構造物が出現したことなどから、着工が3年程度遅延。
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着手後も仮設土留め工の施工で、事前の土質調査では未確認だった砂礫層における想定以上の硬さによって、施工機械が動かなくなるなど問題が発生。工事継続は困難と判断し、掘削を基本とする工法に変更したことで時間を要している。
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このほか、シールドトンネルの施工についても、トンネル掘削土の運搬車輛の受け入れ台数制限や、国内最大シールドマシンの狭小ヤードでのUターンなどの検討が必要となっている。
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2023年度に暫定4車線開通を目標として同区間だが、以上のことから「2023年度の開通は困難な状況」となった。
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新名神では2021年12月に、「大津」~「城陽」間でも、工事遅れで開通時期が2024年度に1年先延ばしされている。
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▽用地買収は99%終えているが、移転が未了な箇所が存在する(宇治田原町域)▽土地の引き渡しが遅れた一部地域では、保安林解除等の手続きを行っており、工事が未着手(城陽市域)などの理由で、開通予定を2023年度から1年先送り『2024年度』とすると明らかにした。これにより、新名神の開通と同時開業を目指しているアウトレットのオープン時期に影響が出る可能性もあり、今後の動向に注目が集まりそうだ。
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NEXCO西日本(西日本高速道路)は2月9日、国土交通省や関係自治体らと「E1A新名神高速道路(八幡京田辺 JCT・IC~高槻 JCT・IC 間)連絡調整会議(第2回)」を実施し、開催結果を発表した。
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上記区間においては、1月27日に行なわれた連絡調整会議において、枚方トンネル東側発進立坑の用地取得遅延と汚染土の確認などによる工事着手の遅れや、枚方トンネル発進立坑の仮設土留め工において、想定以上の硬さの砂礫層で施工機械が動かなくなるなど問題が発生したこと、トンネル掘削土の運搬車輛の受け入れ台数制限や、国内最大シールドマシンの狭小ヤードでのUターンなどの検討が必要であるとし、予定していた2023年度の開通は「困難な状況」と報告していた。
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同社では、土砂搬送設備などを設置可能となる区間までの掘進である初期掘進から、本掘進への段取替え作業を行なう際のシールドマシン停止位置を見直し、本掘進と比べて時間を要する初期掘進の施工延長や、シールドマシンの回転作業の工事工程を精査。開通目標を2027年度とし、引き続き工事の促進を図るとしている。
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