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土木主体会社はプラスとなるが!
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スーパーゼネコン仕事量は十分確保しているが、利益計上となるとゼネコン各社は悪化している。
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民間工事の受注回復で建設業界の売上が伸びているのだが、単体の純利益は対前年度比減となりそうだ。首都圏の再開発事業など受注高が100億円を超える大型案件については受注競争の激化が指摘されている。
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完成工事高総利益は、22年3月期は鹿島が21年3月期比2ポイント減の11.6%、大林組が2.9ポイント減の10.4%、大成建設は4.3ポイント減の10.4%、清水建設も2.9ポイント減の9.4%となると予測する。
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2021年11月末、成田空港でオミクロン感染者が国内で始めて確認された。それ以降、感染拡大し「全国的に感染拡大の第6波に入った」として1月7日、沖縄、山口、広島の3県にまん延防止等重点措置を1月9日~31日まで適用する。
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今のところ重症者の数は少ないが、これから先、感染拡大と重症患数次第では「現場工程にも影響」を与えかねない。第5波では幸いにも各社現場ではコロナ対策が進み、手持ち工事も順調に進んでおり、売上高は増加基調にある中でのオミクロン拡大だ。
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今のところ重症者は出ていないというが、感染力は強い分工程に影響を与えかねないし、コロナ禍で様子見だった首都圏の大型再開発事業やホテル、商業施設が動きだす見通しなどに水を差しかねない。
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11月15日までで主要な建設各社の7~9月期決算が出そろった。ゼネコン、マリコン各社では建築の粗利率が低下し、4~6月期に引き続き、7~9月期も営業減益となる会社が多かった。大手ゼネコンでは大林組で国内建築での工事損失引当金の大幅計上による利益予想の下方修正があり、大型案件での厳しい競争による業績への悪影響が拡大した。清水建設も建築の粗利率の見通しを会社は下方修正した。競争環境の厳しさを考慮すると、手持ち工事の採算性は当面回復しづらい。
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22年度もコロナ影響が大きいとなると、ゼネコン各社工事を消化すればするほど赤字が増えるという事にもなりかねない。
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コロナ我慢大会の相もあるゼネコン業界、売上や経常利益を見るよりも、有利子負債とフリーキャッシュフローを注視した方がゼネコンが何処まで我慢できるか分かるのではなかろうか。
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