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廃棄された敷地の汚染土壌は回収!
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和歌山県は12月9日、県畜産試験場(すさみ町)の職員が、かつて畜舎の消毒に使用していた第2類医薬品「クレゾール石ケン液」を敷地内で不適正に廃棄したと発表した。8日から業者に委託し、汚染土壌を回収しており、環境への影響はないという。
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県によると、試験場は農機具舎の改修工事のため、中の物品を運び出す作業をしていた。その中で、男性職員3人が12月2日、500mml瓶に入った医薬品119本計59.5リットルを人目に付きにくい場所まで運び、土の上にまいて廃棄した。別の職員が6日、空の瓶を発見し、県畜産課に通報したことで発覚した。汚染範囲は約15m×5m。
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試験場によると医薬品は30年以上前のものとみられ、現在は使用されていない不要なものだが、本来は、専門の業者に処理を委託すべきで、3人もそのことを把握していた。3人は「医薬品処理の認識が甘かった」などと話しているという。県の聞き取りに対し、消毒液をまいて捨てた職員たちは「処理の先送りをしたくなかった」などと話しているという。
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この医薬品の原液が目に入った場合は充血し、皮膚に付着するとかぶれるなどの影響がある。医薬品の不適正処理は、廃掃法に違反するという。回収した土壌は試験場に一時保管し、今後適正に処理するとしている。
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クレゾール石ケン液の主な有効成分であるクレゾールを土や河川に廃棄した場合、使用量や濃度によっては農作物、人や家畜および水産動植物に害を及ぼす恐れがあります。クレゾールは水環境中では加水分解されない成分で、甲殻類及び魚類等の水生生物に対してはGHS急性毒性有害性区分Ⅱに相当し、強い有害性を持っています。
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クレゾール石ケン液は原液・希釈液の両者においてそのまま土や下水に廃棄することはできません。都道府県知事等の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託して廃棄処分を行なってください。
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