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「宿泊施設の設計」巡り設計事務所に便宜!
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市川三郷町の談合捜査の過程で浮上!
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山梨県富士川町が発注した農業体験者向け宿泊施設の設計業務の入札を巡り、特定の業者に便宜を図ったとして、県警は11月17日、町長の志村学容疑者(71)と、落札した設計事務所の元代表小林一容疑者(72)を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。
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発表によると、2人は4月に行われた設計業務の指名競争入札で、同事務所が落札するように計画。志村容疑者が同事務所と談合に応じる5社を参加業者として選定し、公正な入札を妨害した疑い。
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同事務所は予定価格の約95%にあたる520万円で落札した。志村容疑者は調べに対し、「町長の立場を悪用して不正な働きかけをした」と話して容疑を認めている。志村容疑者は県職員や旧増穂町長などを経て、2010年4月、合併後初の富士川町長に就任し3期目。
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小林容疑者は、隣接する市川三郷町が発注した設計業務の入札でも同法違反で10月に起訴されている。同町の前町長は同法違反容疑で逮捕され、辞職した。この捜査の過程で富士川町の官製談合の疑いが浮上した。
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富士川町の斎藤靖副町長は18日、記者会見し、外部有識者を招いて町発注事業の入札のあり方の点検や検討に入る方針を明らかにした。斎藤氏は町長の職務代理者を務める。県警は同日、町長の志村学容疑者を甲府地検へ送検した。
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斎藤町長代理は「町長逮捕の社会的責任は重く、行政に対する信頼を大きく損ねた。町民に多大なご迷惑をかけている。深くおわびする」と陳謝し、志村容疑者が指名競争入札で、参加業者名などを漏らしたとされる小林一容疑者が経営していた設計事務所との契約状況を説明。合併により富士川町が発足した平成22年以降、20件で総額1億300万円に及ぶが、担当者は「特段に、契約件数や額が大きいという事実はない」としている。
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町の入札での指名業者選定は、副町長や財務課長らで構成する指名選考委員会で行う。政治的な要素を反映させないため、委員会に町長は入っていない。だが、今回問題となった農業体験宿泊施設の設計業務では、何らかの方法で志村容疑者が介入し、小林容疑者の設計事務所が落札できるよう便宜を図ったとみられている。
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町は入札のあり方を再検証する必要があるとして、外部有識者の意見を取り入れ、点検する方針。
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捜査2課によると、町長の志村学容疑者と元設計事務所経営の小林一容疑者2人は共謀して2021年3月ごろ、4月にある農業体験宿泊施設の指名競争入札で、設計を小林容疑者の事務所に落札させるため、談合に応じる業者を入札の参加者に選ぶよう職員に指示。入札参加者を小林容疑者に教えるなどし、公正な入札を妨げた疑いがある。
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