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顧問先約50社・国税が20億円所得隠しを指摘!
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2月26日に関連4社・破産していた!
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千葉県市原市の経営コンサルタント会社「トーマスコンサルティング」とその顧問先の約50社が東京国税局の税務調査を受け、昨年までの7年間に計約20億円の所得隠しを指摘されたことがわかった。国税局は、同社の元社長(2020年11月に死去)が赤字法人を使った税逃れを顧問先に指南していたと認定した。
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重加算税などを含む法人税などの追徴税額は、トーマス社と顧問先を合わせて約5億円。
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関係者によると、元社長は顧問先に対し、利益の大半を架空の外注費名目などで別の顧問先である赤字法人に送金するよう指示。送金された現金は、赤字法人の手数料と元社長への謝礼を差し引いたうえで元の顧問先に戻されていた。
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顧問先は手数料や謝礼を支払っても、経費の水増しで法人税額が大幅に減り、利得を得られる仕組み。また赤字法人は入金を超える損失を抱えている会社が選ばれており、新たな税金は発生しない。
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東京国税局は、こうしたスキームで顧問先が所得隠しをしていたと認定。元社長が受け取った謝礼はトーマス社の所得に当たるとして、同社に対しても約2億円の所得隠しを指摘した。
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帝国データバンクによると、トーマスコンサルティング(千葉県市原市惣社4丁目・常住静男社長、死亡)と、関連会社の松戸シティホテル(千葉県松戸市)、SENDAN―YA WEEKLY(千葉県市原市)、リソシア(千葉県市原市)は、2月26日に千葉地裁から破産手続き開始決定を受けた。
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トーマスコンサルティングは、1989年1月に設立。個人の相続対策や企業の経営改善指導を行い、グループのトーマス税理士法人と連携し、会計業務を通じたコンサルティングを手がけていた。また、経営不振に陥っていた松戸市内のホテルの経営立て直しに参画。2007年12月にせんだんや(現商号、松戸シティホテル)を設立し、ホテル経営に参入した。09年2月には、外国人を対象としたウイークリーマンションの経営を目的にSENDAN―YA WEEKLYを、10年2月には人材派遣を目的にリソシアを設立し、グループを形成した。しかし、グループの実権者でトーマスコンサルティングの前代表が、20年11月に国税局の調査で脱税を指南していたことが発覚した上、死去したことから、事業の継続が困難となり、今回の措置となった。
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負債は、トーマスコンサルティングが債権者約39人に対し約4100万円、松戸シティホテルが約4億3千万円、SENDAN―YA WEEKLYが約1億4千万円、リソシアが約300万円で、4社合計で約6億1400万円。
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