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   2021.08.04.
  残コン処理:産廃処理費増・頭の痛い生コン工場!
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処理費削減と違法処理を進めるブローカー!
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 骨材、セメント、水で練った生コンは建設材料でもあり物価本にも掲載されているが、残コンについては産業廃棄物と規定されている。
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 生コン工場にとって現場で余ったコンクリート(残コン)、現場から不要になり戻されたコンクリート(戻りコン)は、結果的に産業廃棄物として処理しなければならない。月間5000m3製造の工場では平均して年間1000万円の処分費が必要であり、大手工場になると7~8000万円もかかるようだ。これらの費用が減ることで、利益が増すことは間違いない。
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 これ以外に圧送ポンプ車のホッパーや配管から出る残コンについては現場から持ち帰り処分するか専門の廃棄物処理業者に委託し処分しているが、ポンプ車で持ち帰ることは違法である。本来は、ポンプ車の残コンはミキサー車が持ち帰るはずであるが、、、、。この点については後日記事を掲載する。
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 生コン製造者と使用する建設業者間でも戻りコン、残コンに対し定義の解釈に違いがあるようだ。定義が違うと産業廃棄物法に触れることになる。この違いについては、各自治体の対応が違う点にも一因がある。生コンが産業廃棄物になるといっても管理型処分場行となるのか、安定型処分場行となるのか、再生利用となるのかによって処理費用に大きな差が出てくる。
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 一番高いのは戻ってきたものを固形化等の処理をし処分するときは管理型へ出す。建築現場内で硬化処理をし破砕分球処理をしリサイクル材として路盤材等にし、残渣は処分をするが再利用の量は大変少ない。また、固化する場所等に規制されない場合洗い処理をして骨材を取り出す手法もあるが、残ったスラッジをどう処理するかが問題となっている。
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 最近、このスラッジ(残渣と言う場合がある)を巡って暗躍しているブラックブローカーが出始めた。製造工場のヤードにはスラッジとコンガラヤードがあるが、これを混合して出しませんかと営業して歩いているのだ。あまり派手に営業していると、不法投棄で警察が動き出すことになる。生コン処理のブラックボックスがまた一つ増えてきた。
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