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二階派・存在感を誇示する「自由で開かれたインド太平洋」!
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自民「安倍、麻生、甘利」と二階氏・対峙!
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自民党で、秋に想定される閣僚・党役員人事をにらんだ主導権争いが熱を帯びてきた。
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相次ぐ議員連盟の発足だが、議連の顔は、安倍晋三前首相と麻生太郎副総理兼財務相の連合に甘利明税調会長を加えた「3A」と、菅政権で実権を握る二階俊博幹事長が対峙する構図だ。二階氏の党運営への強い不満が背景にあり、最大の焦点は幹事長ポストの争奪。
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11日、衆院議員会館に所属議員約150人を集めて開かれた「新たな資本主義を創る議員連盟」の設立総会。会長に就いた岸田文雄前政調会長が安倍、麻生、甘利各氏の最高顧問などへの就任を報告。続いてあいさつした安倍氏は「瑞穂の国にはふさわしい資本主義がある」と無難な発言に終始したが、麻生氏は「政策より政局の顔がやたら見える」と、「戦闘モード」を隠そうとしない。甘利氏は「岸田氏の議連はトリプルAの格付け。極めて幸先がいい」と3Aの結束を誇示した。
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自民党内では、議連を通じて3Aが存在感を示す場面が多く、5月21日には「半導体戦略推進議員連盟」が発足し、安倍、麻生両氏が最高顧問、甘利氏が会長に就任。6月8日の「日豪国会議員連盟」(会長・逢沢一郎自民党衆院議員)の会合では、安倍、麻生両氏が最高顧問、甘利氏が顧問に就いた。
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安倍氏と甘利氏は11日、「未来社会を創出するバッテリー等の基盤産業振興議員連盟」も発足させた。岸田氏の議連の総会のさなかに党本部で設立総会を開くという慌ただしさだ。
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3Aの動きについて、党内では「閣僚・党役員人事に向けた発言力確保が狙い」(ベテラン議員)との見方だ。3人は菅義偉首相の後ろ盾として存在感を放つ二階氏と反目してきた経緯があり、ある閣僚経験者は「二階氏から幹事長ポストを奪い返したいのではないか」とみる。
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二階氏も黙っていない。腹心の林幹雄幹事長代理が6月8日、官邸に首相を訪ね、二階氏を会長とする「自由で開かれたインド太平洋推進議員連盟」を15日に設立すると報告。これと前後して安倍氏に最高顧問就任を依頼し、同意を取り付けた。二階氏は安倍氏が首相時代、中国の海洋進出に対抗するため唱えた構想を議連のテーマに据え、3Aの一角をしたたかに切り崩す狙いだ。日豪議連など外交関連の議連会長に参加を呼び掛け、6月15日に党本部で初会合を開く。
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甘利氏は9日のテレビ番組収録で、二階氏が親中派であることを念頭に「二階氏が(会長に)座って大丈夫か。もろにぶつかる」と露骨に不快感を示した。
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自民党の甘利明税制調査会長は9日、親中派として知られる二階俊博幹事長が「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現を後押しする議員連盟の会長に就任することに疑問を投げ掛けた。TBSのCS番組収録で、中国に対抗する意味合いもある同構想を念頭に「中国とすれば一番痛いところを突かれる仕組みだ。二階氏が座って大丈夫か」と述べた。
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二階氏の議連設立は、甘利氏のほかに安倍晋三前首相と麻生太郎副総理兼財務相が参加する半導体戦略推進議連への対抗策との見方も出ている。甘利氏は半導体議連について「一生懸命政策を訴えているが、いつの間にか政局話になっていく」とぼやいた。
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自民党の岸田文雄前政調会長は6月8日夜のBS日テレ番組で、同党の二階俊博幹事長が「自由で開かれたインド太平洋」を推進する議員連盟を立ち上げることについて「(構想は)『中国包囲網』との見方もあるが、その議連を二階氏が発足させるのは大変興味深い」と述べた。二階氏が中国と太いパイプを持ち、親中派とされることを踏まえた発言とみられる。
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岸田氏は「どのような議連になるのか、関心を持ってみてみたい」と語った。
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不思議なことに、菅内閣の支持率が急落していても、菅首相支持を明確にしている。甘利氏は「ポスト菅」をうかがう岸田氏から議連参加を要請され、「(菅)本人が代わりたいと言わない限り、3Aは菅首相を支える。分かっているか」と念押ししている。
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首相自身は政権運営を二階氏に負うなか、政権がおんぶに抱っこする二つの勢力で「秋に向けて引いたり突いたりのさや当てが続く」(自民党関係者)不安定な状況の中、菅首相は総裁再選に向けてどうかじ取りをするのか。やじろべえの危うさは続きそうだ。
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