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ゴルフ場会社「千代田CC」所有の土地!
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用地取得金額は約7億9000万円!
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沖縄県宮古島市の陸上自衛隊駐屯地をめぐり、国への用地売却で便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、県警捜査2課は5月12日、収賄容疑で前市長の下地敏彦容疑者(75)を逮捕した。贈賄容疑で用地を提供したゴルフ場経営会社取締役の下地藤康容疑者(64)も逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。
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逮捕容疑は、市長だった敏彦容疑者が駐屯地配備計画の受け入れを表明することで、藤康容疑者が経営していたゴルフ場「千代田カントリークラブ」(同市、閉鎖)の所有地を国に売却できることになった謝礼として、2018年5月24日ごろ、東京都内で藤康容疑者から現金約650万円を受け取った疑い。
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捜査関係者によると、県警は金銭授受に関する情報をつかみ、敏彦容疑者らから任意で事情を聴いていた。今年1月の市長選で落選した後、現金の授受を認めたという。県警は、用地を選定した防衛省への敏彦容疑者の口利きがなかったかなど、当時の経緯を詳しく調べている。
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逮捕容疑は2018年5月24日ごろ、千代田CC所有の土地を国に売却できるよう便宜を図ったことに関し、その謝礼として両容疑者が東京都内で現金約650万円を授受した疑い。当時の宮古島市長日程によると同日、敏彦容疑者は東京出張への移動日だった。
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千代田CCに建設された駐屯地の面積は約22ha。防衛省の用地取得金額は約7億9千万円だった。同省は千代田CC側と17年8月末に国有化に同意する文書を交わしていた。県警は防衛省や陸上自衛隊など国への売却に関連して、敏彦容疑者からの口利きや働き掛けがなかったかどうか、引き続き慎重に捜査を進める方針だ。
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宮古島への自衛隊配備は11年に政府が方針を打ち出し、16年に下地容疑者が受け入れを表明。防衛省は候補地として、千代田カントリークラブの所有地を含む2カ所を提示していたが、下地容疑者は、もう一方について水質汚染への懸念を挙げ、認めない方針を示していた。陸自の宮古島配備は、中期防衛力整備計画(中期防)に基づき14年6月、防衛省が市側に検討を要請。敏彦容疑者は16年6月、受け入れを表明した。
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国は17年10月にゴルフ場の土地の売買・賃貸借契約を締結。地元に反発があるなかで駐屯地の整備が2017年に着工。19年3月に警備部隊約380人を配置して発足。20年3月に地対艦・地対空ミサイルの部隊が加わって700人体制となった。
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敏彦容疑者は2009年から21年まで宮古島市長を務めた。陸自駐屯地配備が争点となった17年の市長選では容認の立場で当選した。現職時は保守系市長でつくる「チーム沖縄」の会長も務めていたが、21年1月の同市長選で落選した。下地容疑者は2015年1月ごろから、防衛省関係者にゴルフ場の利活用を検討するよう申し出ていたという。当時、ゴルフ場を所持していた会社は17年8月末に土地の国有化に同意する契約を防衛省と交わしていた。
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