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中国と妥協する時は尖閣を捨てるかも!
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今までの米国は尖閣諸島問題については、「特定の立場をとらない」という態度を取り、明言を避けてきた。
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2月23日「中国は国際的なルール無視を続けている。われわれは尖閣について国際社会とともに見守っており、尖閣の主権については日本を明確に支持する」と米国防総省ジョン・カービー報道官が言明。
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「尖閣の主権について、米国の政策に変更はない」と国防総省ウェブサイトで公表断り書きの注釈を付けた。カービー報道官も2月26日の会見で「私のミスで混乱を引き起こした。お詫びしたい」と陳謝、「米国の従来の政策に変更はない」ことを表明。
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尖閣諸島を日本の領土と認めていた中国が態度を豹変させたのは、この海域に豊富な海底資源が存在することを知ってからである。1968年、国連アジア極東経済委員会(現在は「アジア太平洋経済社会委員会」)の調査によって、東シナ海に豊富な海底資源が埋蔵されている可能性が指摘された。
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これが元で、1970年には台湾が、1971年には中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのである。中国側は、次のような根拠なるものを持ち出してきた。1985年の日本の領有は、日清戦争(1894年~95年)と時期的に重なっており、日本が戦争に勝って台湾などを割譲させた一環としての行為である。そして、第2次世界大戦後のサンフランシスコ平和条約で日本が過去の戦争の不法性を認め、戦争で獲得した領土を放棄した以上、尖閣諸島の領有も認められないというのが、その主張であった。
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日本は先の大戦での敗北以来、戦勝国米国の占領下(1945年9月2日の降伏文書調印から、1952年4月8日の講和条約発効まで)にあり、間接統治は7年間に及んだ。
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旧日米安保条約は、1951年(昭和26年)9月8日の日本国との平和条約の同日に署名され、1960年(昭和35年)に日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(新日米安保条約)が発効したことに伴い失効。
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米国は借地料を払う代わりに、尖閣諸島を射撃場として使用しており、占領下でも尖閣諸島は沖縄の一部として扱われた。1972年に沖縄が日本に返還され、尖閣諸島の施政権も同時に日本に移され今日に至っている。
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沖縄を返還したが、中国に海底資源があることに目を付けた中国の行動に対し、米国政権(当時はニクソン大統領)は尖閣諸島は中国所有と言い出したが、曖昧な態度を取り始めたのはこの時期である。
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泥沼のベトナム戦争から抜けたい米国、中ソ対決していた中国、米中の思惑が伺われるキッシンジャー大統領補佐官の訪中。この時点から、米中接近の道具として、尖閣諸島は米国の口から出なくなり、現在まで米国政権は常に曖昧な態度に終始している。
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日本国中、要所要所の自衛隊基地は米軍が使用し、駐留費用も世界一の金を支払っている。対中戦略で、中国が言うように「日本は米国の属国」と言われるごとくである。日米安保で、日本を助けるはずの米国は「日本を助けない」という曖昧戦略の中の「防衛協定なのである」といえる。
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米国における対中戦略の要は日本である。バイデン大統領も米国民も、極東における軍事バランスで日本の重要性認識は何%持っているだろうか。軍備を買わせて米軍の砦を作ってきたが、これからの戦争は「ミサイル戦争」であり「ロボット戦争」でもある。小競り合いでは迎撃ミサイルは有効だろうが、敵基地を機能しないよう先制攻撃するには、極超音速兵器を一番である。中国もロシアも配備したと発表。米国は極超音速兵器は未開発であり、迎撃システムの開発もゼロである。
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日本は極東の要にありながら、米国の対中作戦の駒に過ぎない扱いを卒業すべきだろう。日本も100km上空から攻撃する極超音速滑空体と低空を滑空する極超音速巡航ミサイルの開発を急ぐべきだろう。攻撃は最大の防御である。
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米国はニクソン時代と同じで、自国の利益のために「尖閣諸島を日中二分割所有」という奇策に出るかもしれない。
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