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業者間の受注調整の可能性!
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茨城県龍ケ崎市が発注した工事の入札情報を漏らしたとして、警視庁と茨城県警の合同捜査本部は3月3日、同市副市長の川村光男容疑者(65)と同市社会福祉協議会理事の川北恵一郎容疑者(71)を官製談合防止法違反容疑で逮捕した。
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業者間の受注調整が行われた可能性があるとみて調べている。
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発表によると、川村容疑者は2020年12月上旬、入札が予定されていた市立中学校のプール塗装改修や道路改修など計6件の工事の一般競争入札を巡り、複数の市職員に指示して、入札に参加予定の工事業者名を川北容疑者に伝え、公正な入札を妨害した疑い。
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6件の入札は12月中旬~下旬に行われ、市内の別々の業者が数百万~約1000万円で落札した。このうちプール塗装改修工事には2社が参加し、事前に公表されていた予定価格648万円に対し、落札価格は633万円で、落札率は97.6%だった。
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警視庁は、業者側から依頼を受けた川北容疑者が川村容疑者に漏えいを頼み、市職員から聞き出した情報を業者側に伝えていたとみている。3日午後1時半ころ同市役所を捜索して関係書類を押収し、今後、市職員からも詳しく事情を聞く。
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川村容疑者は市総務部長などを経て2015年4月に副市長に就任。一方、川北容疑者は地元のロータリークラブ会長を務めるなど顔が広く、警視庁が業者らとの接点を調べている。
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捜査本部は、業者からの依頼を受けた川北理事の働きかけで川村副市長が情報を漏えいさせ、業者間の受注調整に利用されたとみて調べる。
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警視庁は、入札に参加した業者側から依頼を受けた川北容疑者が副市長に漏えいを頼み、市職員から聞き出した情報を業者側に伝えていたとみている。予定価格は事前に公表されていた。
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市役所には午後1時半すぎ、警視庁の捜査員10人超が関係部署の道路管理課や副市長室などで約5時間にわたり家宅捜索を捜索。資料など段ボール数十箱を押収し、午後6時半すぎに用意した車両に積み込んだ。
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中山一生市長は3月3日夜、記者会見し、「あってはならない事案が起こってしまった。市民や関係者の皆さまに深くおわび申し上げる」と述べ、深々と頭を下げた。
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中山市長は「川村副市長はアイデアマンで、誰とでも話せる人。川北理事は社会福祉に尽力してきた人材だった」と述べた。さらに「現在捜査中で事件の概要が全く分からない」とした上で、自らの関与は明確に否定した。
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逮捕された川村副市長は昭和57年、龍ケ崎市役所に入庁。政策推進部長や総務部長などを歴任し、平成27年3月に同市役所を退職。同年4月から副市長を務め現在2期目。
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捜査関係者によると、川村副市長は2020年12月上旬、川北理事と共謀し、市発注の土木工事の一般競争入札をめぐって、入札への参加を予定していた建設会社などの社名を川北理事に漏らした疑いが持たれている。部下の市職員を通じて、川北理事に伝えた可能性が高いという。対象の工事は数件で、市内の道路や排水路を整備するものだったという。入札は12月下旬に予定されていたという。
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