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前内閣での調整力は抜群でも!
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官房長官から見たときは出来そうに思ったはず!
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2012年、第二次安倍内閣成立の立役者は菅義偉と甘利明であり、協力者は麻生太郎。9月の自民党総裁選での立候補は5人。下馬評では1位石破、安倍は2位だった。だれも過半数には届かず、決選投票で安倍が逆転し、政権を投げ出してから5年、総裁に返り咲いた。12月の衆院選では圧勝し、自民党は政権を奪還した。
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安倍はこの政権から「内閣主導で行く」方針を貫いた。麻生(副総理兼財務大臣)、菅(官房長官)、甘利(経済再生担当大臣)を重要ポストに置き、総裁選の立候補者の石原伸晃や林芳正も閣内に取り込んだ。
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甘利は安倍政権の長期につながる人事について、「実力がそこそこあるやつが3人そろったら、政権って維持できるな」と。
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菅義偉が安倍政権を継承すると言って菅政権を発足させたが、菅政権では第二次安倍政権のように、外交・防衛、金融、選挙、閣内調整の官房長官、政策秘書など各分野の政策意思決定は何処がコントロールしているのだろうか。
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菅政権では、二階派がバックを固め、菅首相が「日本全部を俯瞰し政策指示をしようとしている」ところに政策が軌道に乗らない原因だと気が付いていないのではないか。コロナ問題で、政権内での総責任者が誰なのか、対策が有効に打てずモタモタしていることは、GoToトラベル、イートなどの発案者(二階幹事長、公明党)に気兼ねし、有効打を打ち出せないからだ。
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根本は、首相と官房長官を兼務した菅スタイルが、政権を混乱に陥らせていることが、あらゆる政策を後手後手に打っている状況に追い込んでいる。
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首相にどれだけのブレーンが居るのかで政権が短命か、長期か見えてくる。首相になってからホテルでの食事が多いのが目に付いていたが、政策打ち合わせでなく情報収集が中心で、官邸の意思疎通ではなかったようだ。官邸の意思統一もままならず、党と官邸の意思疎通はまるでないように見える。
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菅政権が発足し3か月後には新型コロナに見舞われ、1年たったが1年以内には総選挙を控え、総裁選が待っている。次をも狙う菅総理は衆院総選挙では大負けする可能性がある。総理になってから、全国の自民党支部を回ったことがないのだ。衆参補欠選の選挙区に檄を飛ばしに行ってもいないし、コロナで行けないし、気持ちに余裕もなく行かないというのが本当のところだろう。
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コロナが理由で、野党結集もできていないから情勢は五分五分だと思ったら大間違い。顔なじみのない菅官房長官が首相になったが、これから先も日本の選挙区の90%はTVで菅首相を見ても、直に接したことがない。悪い話は百里を走る。いま、ネットも、週刊誌も、雑誌も、新聞も菅首相のマイナスイメージを書き立てている。
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このまま進むと、政権イメージは落ちる一方だ。首相という神輿を菅義偉は担げない。さてどうするのだろう。
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首相が調整力を持っても政権は強固にならない。
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