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12月28日・永野市長が経過説明!
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選定疑惑を払拭したつもりだが!
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12月27日岸和田市の新庁舎プロポの選定結果と失格問題で、永野市長が経過説明と質問を受ける記者会見が行われ、同時中継が行われたのでご覧になった方も多いだろう。と言っても、年末で視聴回数は2000人あまりであるが。
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内容を見ても、適正に行われたと言い、失格基準に抵触したのはゼネコン側だ、外部審査委員はプロポの中身を審査するのであって、応募者の失格を判断する権限はない、失格判断は岸和田市が決めることだ。と言うのである。
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選定業者は、残った1JVが選ばれた。
大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所・ヤノコーポレーションJV
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この中継録画を見て、疑問点が出てきた。
1)失格した2JVは、失格となる注意点を知らなかったのか。
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2)市長・副市長を訪問した2JVの名刺を見た永野市長は、訪問された11月26日、1グループは代表企業、もう1グループはJV構成4社であったと説明。変だなと思って市庁舎準備室(総務部長が責任者)に問い合わせたのは後日であったと説明。市長は、応募3JVには地元企業が参加条件であり、応募3JVの地元参加企業の名は当然知っていたはず。大手ゼネコンが挨拶に来るのは珍しいというが、市長室の机に置いていた名刺を見て地元企業の名刺も置いていたら、応募企業か否かはすぐわかるはず。
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3)12月3日に審査委員会中止を発表する前に、市長・副市長に面談を申し込んだ2JVに「応募企業がなぜ失格となる行為に及んだのか説明を求めた」が、市当局が納得できる説明内容を文書には書いていなかった。と説明しているが、本当に失格2JVはウッカリ挨拶に出掛けたのか。
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4)12月28日までに、市当局から「選定結果の発表文が出ていない」のはなぜか。記者会見では口頭で発表し、会見に参加した新聞TV各社には選定業者(大成建設JV)のフルメンバー名を印刷し渡しているはずだが、どの報道機関も発表していない。市当局の発表は2021年1月5日となっているが、記者会見で選定業者を公表したのであるから、12月28日に発表しても差し支えなかったのではないか。記者会見に参加したのは、共同通信、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、NHK、関西TVである。
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上記4点の疑問を書いてみたが、今回のプロポは「疑惑の塊ではないのか」ということである。失格した2JVは揃って11月26日に、二次審査用技術提案書の提出後に市長と副市長を訪ねて秘書課に来ているが、単なる表敬訪問ならプロポ参加資格確認結果の通知後(7月22日)の早い日に訪問するであろう。
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市発表の審査委員表を見たら、市長は審査委員になっていないが、副市長は審査委員である。プロポ応募以降に審査委員に接触することは失格に成ることは承知である。公募型プロポーザル 実施要領の21ページ上段にも6項目が記載されている。1次審査(9月15日)から2次審査の技術提案書提出(11月20日~11月26日)の間に何かが起き上がっていたのだろう。
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11月26日に秘書課に出向いた真の目的は審査委員の副市長に訪問したのではないか。カモフラジューで市長にも挨拶ということだろう。
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会見で市長は、在籍していたならば会ったであろうし、副市長も多分そうしたであろうと言っている。わざわざ応募JVが市長、副市長に面談に来るのに、事前アポなしで秘書課に行くわけがない。事前に誰かに、市長・副市長の不在時間聞いてあり、その時間帯を狙って訪問したのではないか。市当局から弁明書を請求されても、十分な説明ができないのはそのためだろう。
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それでは、なぜこのような芝居を打ったのか。応募3JVの提案は甲乙つけがたい状況でなかったのか。1次審査、2次審査で3JVのうち大成建設JVが他2JVを引き離すほどの内容ではなかったろう。3JVともどんぐりの背比べで、大成建設JVが間違いなく落とせるという内容であり、市当局も確信はなかったのだろう。
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要するに、大成建設JVグループが残れば、めでたし、めでたしなのである。1次審査後に起きた「不思議な出来事」は、業界のどこかが起こした片八百長なのか、市当局も承知の談合なのか、今はヤブノナカなのである。
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そのような疑念を抱かせる原因は、参加マスコミが「今回の件で失格2JVに関連し、情報公開を、、、」と言ったら、永野市長は「会社名等は非公開です」と、ピシャリと撥ね付けた。情報公開をし、撥ね付けられたら異議申し立てをし、最終的に裁判に持ち込んだら、公開命令が出る可能性は大である。そこまでしないと、真相はわからないであろう。
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11月26日に2JVが秘書課を訪ねてきた。11月30日に市長室の自分の机の上に名刺がずらりと並んでいることに気づいたが、12月1日に入札に関連した業者ではないかと思い総務課に確認した。2JVに弁明確認をし、12月3日に審査委員長と何度も電話やメールで連絡をし、12月4日のプレゼンや2次審査の中止を決定し、公表した。
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<事業者選定スケジュール(予定)>
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公告 令和 2年6月 8日(月)
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参加表明書・資格確認申請書の受付期間
令和 2年7月6日(月)~7月 17 日(金)
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参加資格確認結果の通知 令和 2年7月 22日(水)
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一次審査用技術提案書の提出
令和 2年 9月 2日(水)~9月 9日(水)
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一次審査(非公開) 令和 2年 9月 15日(火)
一次審査結果の通知 令和 2年 9月 18日(金)
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二次審査用技術提案書の提出
令和 2年 11月 20日(金)~11月 26日(木)
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技術提案に関するプレゼンの実施(公開)
ヒアリング(非公開)
二次審査(非公開)
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令和 2 年 12月 4日(金)※諸事情により中止
令和 2 年 12月 27日(日)
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二次審査結果の通知及び公表 令和3年1月5日(火)
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仮契約締結 令和3年1月下旬
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本契約締結 岸和田市議会(3月議会)による議決後
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<失格要件>
次のいずれかに該当する場合は、失格となる場合がある。
ア.提出した書類に虚偽の内容を記載した場合
イ.実施要領等に示した提出書類の作成及び提出に関する条件に違反した場合
ウ.提案価格の金額が 1(6)の提案上限価格を超過した場合
エ.評価の公平性の確保に影響を及ぼす行為があった場合
オ.本プロポーザルにおける選定委員会の委員及びアドバイザーに対して、直接、間接を問わず故意に接触を求めた場合
カ.その他審査結果に影響を及ぼすおそれのある不正行為を行った場合
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以下に報道各社の掲載ニュースを転載する。
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<岸和田新庁舎問題“完全に適正”>
12月28日
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大阪・岸和田市の庁舎の建て替えをめぐり、事業者を決める外部の複数の専門家が、「公明性を確保できない」として辞任した問題で、市は、代わりに就任した幹部職員などで作る選定委員会が、12月27日、建て替えを行う事業者を決定したと発表しました。
市は選定委員会を前に3つの事業者のうち2つを失格としたため、審査は1事業者だけで行われたということです。
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岸和田市は、およそ130億円を投じ、老朽化した市役所の建て替えを計画していますが、12月、実施する事業者を決める最終選定の前日に、大学教授など外部の専門家4人が「公明性を確保できない」などとして相次いで辞任する異例の事態になっていました。
これについて、岸和田市は代わりに任命した市の幹部職員2人と副市長、それに残る外部委員1人の4人でなる選考委員会が、27日、建て替えを実施する事業者を決定したと発表しました。
また、市は最終選考に残っていた3つのうち2つの事業者が、市役所に名刺を置いていったため、選定委員への事前の接触を禁じる事項に抵触したとして失格とし、残る1事業者のみの審査になったと説明しました。
この問題で市議会では先週、「外部の委員をないがしろにしている」などと批判が相次ぎましたが、永野耕平市長は会見で、「参加資格要件に関する判断は市の責任で判断すべきもので市は完全に適正に進めてきた」と述べ、一連の手続きに問題はないとの認識を強調しました。
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<岸和田市庁舎建て替え混乱>
業者選定めぐり委員4人辞任 市に不信感か
12/23(水)
毎日新聞
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大阪府岸和田市庁舎の建て替え事業が混乱している。事業者を選ぶ最終審査が突然延期され、選定委員6人のうち4人が相次いで辞任した。約127億円の予算が投じられる巨額事業だが、市は「審査に影響する」として詳しい理由を公表していない。経緯の不透明さを指摘する声が強まっており、市議会は24日に特別委員会を開いて市側に説明を求める。
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「公明性を厳正に担保しなければならないという理由から、急きょ開催を見送る判断に至らざるを得なかったことを大変申し訳なく思っております」。選定委員長だった仲隆介・京都工芸繊維大教授は7日、他の委員と連名で、審査延期について記した文書をフェイスブックに投稿した。
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事業は、老朽化した市庁舎の旧館と新館を現地で建て替えるもので、2029年の完成を目指している。市は設計・建設業者を選ぶため、建築の専門家ら外部委員5人と堤勇二副市長の計6人で構成する選定委員会を設置。参加業者が提出した技術提案書を採点する「公募型プロポーザル方式」で9月に1次審査を実施し、今月4日の最終審査で決める予定だった。
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しかし市は7日、「スケジュールを大幅に変更しなければならなくなった」と延期を発表。18日には市議会で、外部の選定委員4人が辞任し、代わりに建設部長ら市職員2人を任命したと明らかにした。議会からは辞任理由の説明を求める声が相次いだが、市側は応じなかった。
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関係者によると、最終審査に残った複数の事業者の一部が堤副市長を訪問し、名刺を置いて帰った。実施要領では「選定委員に故意に接触を求めた場合」は失格にすると定めており、市は規定に抵触すると判断して事業者を失格にしたという。ただ、事前に選定委員会に相談せず、最終審査前日になって伝えたため、委員らの不信感を招いたとみられる。
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仲教授が投稿した文書には、「委員が状況を詳細に把握していない状態で審査を行うことは公明性を担保できるのか」「市の未来に大きな影響を与える重大な決定事項であり、性急に判断して良いことではない」などと記されている。
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市は21日、最終審査を27日に行うと発表。当初は、受注業者を決定後、プロポーザルに参加した全ての事業者名を公表するとしていたが、事業者数のみ公表するように規定を変えた。ある市議は「市のやり方はあまりにも強引で不透明だ」と批判している。
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永野耕平市長は21日、毎日新聞の取材に対し、「審査に影響するので何も言えないが、公明正大にやっており、問題はない。事業者が決まればきちんと説明する」と話した。
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全国市民オンブズマン連絡会議幹事の井上善雄弁護士(大阪弁護士会)は「市庁舎は市民のもので、事業も税金でまかなわれている。市長がきちんと説明し、透明性と公正性を示さなければ禍根が残る」と指摘している。
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<混乱、岸和田市庁舎建て替え 審査直前、一部業者「失格」>
経緯知らされず不信 4委員辞任
毎日新聞2020年12月24日 地方版
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岸和田市庁舎の建て替え事業が混乱している。事業者を選ぶ最終審査が突然延期され、選定委員6人のうち4人が相次いで辞任した。約127億円の予算が投じられる巨額事業だが、市は「審査に影響する」として詳しい理由を公表していない。経緯の不透明さを指摘する声が強まっており、市議会は24日に特別委員会を開いて市側に説明を求める。
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「公明性を厳正に担保しなければならないという理由から、急きょ開催を見送る判断に至らざるを得なかったことを大変申し訳なく思っております」。選定委員長だった仲隆介・京都工芸繊維大教授は7日、他の委員と連名で、審査延期について記した文書をフェイスブックに投稿した。
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<「公明性を担保できない」 岸和田市の”庁舎建て替え”めぐり>
『選定委員』4人”辞任”の異例の事態に
関西テレビ 2020/12/28
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大阪府岸和田市の庁舎建て替えをめぐり、事業者を決める選定委員6人のうち4人が相次いで辞任する異例の事態となっています。
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岸和田市は、老朽化が進む市役所を約130億円をかけて建て替える計画で、事業者は外部有識者など6人の委員から成る選定委員会が決定します。
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公募には3社が参加しましたが、2社が委員でもある副市長を訪ねて名刺を残していて、市は2社の行為が実施要領の規定に抵触するとして失格としました。
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これにより、事業者は1社のみとなりましたが、委員らは最終審査の前日にこの事実を知らされたため、「公明性を担保できない」として4人が相次いで辞任しました。
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それでも、市は職員2人を委員に補充し、12月27日、残った1社を事業者として決定しました。
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【岸和田市・永野耕平市長】
「3社のうち2社が失格に当てはまるということで、競争性が失われたのではないかという点に疑義を持たれていると思う。ただ、失格になるということは、(参加)資格を失ったわけですから、それでも競争性は十分に担保されていると思う」
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そのうえで、永野市長は2社を市の判断だけで失格としたことに、問題はないとの認識を示しました。
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