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元課長・藤内泰弘容疑者!
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贈賄側・東伸エンジニアリング取締役!
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市には再就職規定はない!
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大分県警は11月16日、同県別府市水道局発注の機械設備工事の入札を巡って便宜を図った見返りに現金100万円を受け取ったとして、元市水道局工務課長、藤内泰弘容疑者(60)を収賄容疑で逮捕した。水道設備会社「東伸エンジニアリング」(東京都)の元男性取締役(72)も贈賄容疑で逮捕したが、同日夜、体調不良のため釈放した。任意で捜査を続ける。
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大分県警によると、藤内容疑者の逮捕容疑は2019年2月ごろ、別府市水道局が発注した朝見浄水場(同市朝見)の機械設備工事で、東伸エンジニアリングに入札の便宜を図った謝礼として、元取締役から現金100万円を受け取ったとしている。県警は2人の認否を明らかにしていない。
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県警などによると、水道水を消毒する次亜塩素酸ナトリウムを注入する設備を更新する工事の入札で同社が有利になるよう、機械設備の性能や仕様に関して藤内容疑者と元取締役が申し合わせたとみられる。藤内容疑者はそのうえで、18年1~3月の間、設計を担当する業者に対し、東伸エンジニアリングの要望を反映させた仕様に設計するよう指示し、同社に便宜を図ったとみられる。
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県警は16日夕、別府市上下水道局など関係先を家宅捜索し、契約書などの資料を段ボール30箱分押収。
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市によると、贈賄側の水道設備会社は2014年ごろから別府市の水道局関連の絡みの入札事業などに参加。その後15年から、主査2人、課長参事1人が定年退職後に同社に再就職していた。20年7月、藤内泰弘容疑者(60)も再就職していた。
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藤内容疑者は今年3月末に工務課長で退職。4月から水道局で再任用されたが6月末に再び退職し、7月から同社に再就職していた。
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職務に関連した民間企業への転職は、官民癒着の温床になるとして国家公務員は禁止されているが、市ではこうした規制が設けられていなかった。
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藤吉賢次・上下水道局総務課長は「組織的な天下りではない。水道局が再就職を斡旋(あっせん)したこともない」とした上で「地方公務員法上、禁止されていない。市条例でも職員の天下りに関する決まりはなく、再就職自体に問題はない」と話した。
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贈賄の疑いで水道設備会社の元役員が逮捕されたが、現金を贈ったとされる元役員は逮捕前の任意の調べに対し「自ら賄賂を持ちかけた」という趣旨の供述をしていた。
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