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  2020.11.02.
  城陽閉鎖後の骨材生産地はあるのか!
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短期間採掘か・長期間算出採掘か!
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 2020年9月15日、京都にある4つの生コン組合22社が集い「京都広域生コンクリート協同組合」を発足させた。骨材に関連する記事を5回ほど書いてきたが、これにまつわる色々な質問も来ているが、個々の質問に対し本紙はお答えをしていない。何故かといえば、城陽山砂利採取跡地が修復され、各地区から有料建設残土で埋め立て、その傍ら残土を横持ちし洗浄して砂を生産していることは、跡地修復スタート以来やってきたことである。
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 城陽を含めた周辺は、大阪・京都圏の砂利・砂の供給地でもあったが、現在の供給地は定まっておらず、宇治、宇治田原、枚方、京田辺の各地でボチボチと生産されているだけである。
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 本紙への質問の主内容は、砂利・砂の生産できるポイント地区はどこでしょうかというものである。地の利、地質などを知っている業者は、土地を買ったり、借地したりして上記各市町で採掘申請をし、上記以外では奈良方面でも採掘場を確保している。個々の問い合わせについては御答えをしていない。
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 再出業者の基本的な動きは、岩石を中心とする業者と砂利・砂を採掘する業者があるわけで、岩石採掘で砕石生産をすることについては業者も多く、亀岡を含む京都市北部、滋賀県下、茨城・高槻など長期間砕石生産従事社はあるが、砂の算出については数年以内の採掘が多い。
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 本紙が主として取り上げているのは、骨材の中でも砂の採掘についてである。それも、生コンクリート向けの砂である。
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本紙も拠点を京都市においている。京都は三方が山に囲まれ、南西部(大阪方面)が空いている。京都盆地と言われるとおりである。三方が山であっても、大部分が古都保存法、美観地区に指定され、砂利砂などの鉱物資源があったとしても、採掘許可は出ることがない。東山三十六峰の麓にあたる北白川も「白川砂」として有名であったが、採取禁止となってしまった。
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 京都盆地と言われる浅い部分は礫層が多く、この礫層の上に砂・シルト・粘土の細粒土が覆っている。
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 市北部には礫層が露出している所もあり、砂利砕石業者が多いのもそのためである。
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 市の北部地区の東部には扇状地性堆積物の粗粒な礫層が多く見られ、東部扇状地には白川砂層と呼ばれる風化花崗岩砂を多く含む土地がある。
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 市の南部地区は全体に氾濫が広がっている地域で地表付近は沖積層が見られる。
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 沖積層(ちゅうせきそう)河川や海の働き(堆積作用)により形成された地層で、約2万年前の最終氷期最盛期以降に堆積した地層のこと。軟弱地盤の代名詞ともいわれる。約18,000年前に海面が最も低下した時期があり、その時期に河川が侵食して深い谷を形成した。その後の海面上昇によりこの谷は堆積物に埋められた。その堆積物が沖積層である。沖積平野は日本全土の約13%にすぎないが、日本の主要な都市は沖積平野に集中している。近年の温暖化による気候変動で毎年のように洪水が起き市街地の被害が多いのはご承知のとおりであり、地震に対しても構造物の不同沈下や液状化などの災害が起きやすいのも特徴である。
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 京都市の南西部に位置する相楽地区は、八幡丘陵と城陽東の丘陵に挟まれ、木津川の氾濫と丘陵からの扇状地が河川の両側におり、沖積相当層は6m以下である。この地層の宇治・城陽地区が砂利砂の一大供給地でもあった。
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