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代表選出は赤松派の協力があればこそだった!
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立憲も派閥ボスの意向で成り立っている!
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立憲民主党は9月29日の常任幹事会で、最高顧問に菅直人、野田佳彦の両元首相を充てる人事を決めた。常任顧問には、岡田克也元副総理、郡司彰元農相、海江田万里元経済産業相の3人が就いた。小沢一郎元民主党代表と中村喜四郎元建設相は最高顧問を固辞し、役職に就かない方向だ。
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当選17回の小沢一郎元自民党幹事長(78)と14回の中村喜四郎元建設相(71)。いずれも自民党旧竹下派で出世街道を駆け上がりながら離党し、27年ぶりに同じ政党に所属した。自民党を知り尽くす両氏は、野党を政権交代に導くことができるのか。
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「自民党政権を心から『いい』と思っている人はほとんどいない。次期衆院選で政権を取り、我々の主張を実現させる」。小沢氏は9月24日のBS―TBSの番組で、政権交代への意気込みを語った。メディア嫌いで知られる中村氏も15日、BS―TBS番組で初めて生出演し、「このままだとこの国の民主主義が壊れる。野党の劣勢を挽回するため少しでも役に立つ」と強調した。
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小沢氏は自民党幹事長や自治相を歴任したが、1993年に離党して旧新生党を結成した。中村氏は科学技術庁長官や建設相を務めたが、94年にゼネコン汚職事件で自民を離党。2003年に実刑が確定し失職したが、05年衆院選からは無所属で当選を続けている。立憲入党は26年ぶりの主要政党への所属となる。
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立憲民主党の小沢一郎衆院議員は21日、東京都内で開いた自身の政治塾で講演し、旧立民と旧国民民主党などの合流実現を受け、政権獲得に強い意欲を示した。「(衆院議員任期の)1年以内に必ず政権を取る。そう心に決めている」と述べた。
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社民党も11月に合流する見通しだと説明。「野党が結集してもう一度政権を取らないと、日本に議会制民主主義は定着しない。国民の手でいつでも政権交代できる体制をつくりたい」と訴えた。
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安倍政権継承を掲げる菅義偉首相に関しては「あんなにひどい政権を引き継ぐのはとんでもない。非常にもろい部分を含んでいる」と述べ、政権打倒は可能だと強調した。
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立憲民主、国民民主両党の合流を巡り、合流新党(149人)に参加する有力議員らが率いるグループの動きが活発化している。自民党総裁選でも野党が批判する派閥の動きだが、旧民主党時代も、複数の党内グループが主導権争いを繰り広げた。与野党を問わず、「大きな塊」には「派閥」政治がつきものだということは、立憲民主党の党首選でも見られた。
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「圧倒的な支持を得て、党内を一つにかちっとまとめた形で、この代表選を勝ち抜くことが必要だ」。9月8日正午、国会内の会議室。赤松広隆衆院副議長は自身のグループの会合に、代表選(10日投開票)を戦っていた枝野幸男・立憲代表を招いて激励した。枝野氏は「立憲の立ち上げもサンクチュアリの皆さんがいたからこそ、(2017年衆院選で)大躍進が実現できた」と謝意を表し、改めて赤松氏に新党運営や代表選への協力を依頼。
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枝野幸男は国民民主党との合流で、玉木雄一郎党首の要求をことごとく拒否してきた。枝野の合流提案は何であったのか。政治評論家や雑誌記者が書いていたりする「国民の議員と政治資金」が目的というのは事実であろう。
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枝野幸男は確かに党首にはなれたが、いまの立憲民主党内で枝野派は確立されていない。烏合の衆であることも事実だ。リベラルをうたい文句にしている枝野にしても、立党の際には赤松グループの後ろ盾がなければ今日はない。
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枝野たちが言うリベラルというのはヨーロッパとアメリカで意味が違い、ヨーロッパは「俺に触るな、政府は介入するな」。アメリカでは「政府が介入して福祉政策をやる」こと。国によってリベラルという解釈が違う。本来なら「俺に触るな」ということ。
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2020年が明けた1月4日、枝野、玉木とも、別々に伊勢神宮を参拝した。そして別々に記者会見もした。
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「そう遠くない時期に結論を出さなければならない」(枝野)
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「皆が納得できる合意をすることが大事だ。吸収合併はありえない。協議し、新党を作っていく」(玉木)
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立憲と国民の野党合流の会談が進行中の2020年1月5日の夜、衆議院副議長の赤松広隆が、名古屋市での会合で発言した内容が報じられた。
「立憲民主党という名前だけは絶対に変えちゃいかん。脱原発をはじめいろいろな基本政策がある。基本の政策は絶対に変えちゃダメだ」
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さらに、合流後の人事ついても言及していた。
「向こう(国民民主党)も何もないとかわいそうだから、玉木も代表代行ぐらいで、ちょっと横に置くぐらいの形で最後は決着をつけたらどうかと、枝野にきつく言っておいた」
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赤松は、旧社会党出身で立憲民主党に所属したリベラル系の重鎮だ。副議長になった今も、党内への影響力は絶大なものがある。
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公正中立な立場の副議長が、政党間の協議に言及するのは異例だ。
立憲民主党内からも「よけいなことを…」という声があがった。
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異例の連続党首会談
こうした中、枝野と玉木の党首会談がセットされたという情報を入手した。
日時は1月7日夜。幹事長どうしが「年明けに行う」と決めていた会談だ。
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赤松の発言などを受けて、開催自体を疑問視する見方も出た。このように、スタートラインから、立憲・国民の党首会談は不協和音が出ていた。結果論として、野党合同は不成功となり別々の道を歩むことになる。
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立憲民主党代表選で、赤松グループの面目躍如といわれた集票力は、赤松グループの力量を示し、選ばれた枝野幸男代表であっても、路線の修正は勝手にできないことが証明された。代表選は、国会議員票149票、枝野に107票、泉健太に42票。
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2020年の立憲民主党と国民民主党との合流協議では、党名、基本政策、役員人事などで譲歩しないよう枝野に働きかけ、執行部を牽制した。9月の代表選では8月28日にグループから26人分の署名を添えて枝野に支持を伝達した。9月8日の会合では、出席した枝野が「立憲の立ち上げもサンクチュアリの皆さんがいたからこそ、(第48回衆議院議員総選挙で)大躍進が実現できた」と述べたのに対し、赤松が「やはり代表選で『なんとか勝った』では、枝野氏も自信を持って(合流新党を)前に進めることができない。少なくとも149票のうち、3桁に乗る数を取らないと本当の意味で勝ったことにはならない」と述べた。代表選前後の報道では、規模は党内最大、勢力は35人と報じられた。
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3人集まれば派閥ができるとは良く言ったものだ。枝野が自民党を追及・糾弾とよく言うのは、立憲民主党も同じだと指摘されたくないからだろう。
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国民民主党所属の小沢一郎は最高顧問を固辞した。自身の政治塾で、1年以内に必ず政権を取ると公言したが、どうも口と腹とは違うことを言うのが氏の特徴だ。が、立憲と国民の合流を進めたのは小沢だ。しかし、新立憲が成立したとき、小沢グループかの処遇は森ゆう子ただ一人。それもお飾りの「権限のない副代表」だ。
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今後の立憲の行く先は、枝野の言動、中村喜四郎の行動、小沢一郎が本当に立憲にくみするのか、一丸となるのか、それぞれが勝って行動か、新参組が何をしたいのか、赤松派が路線逸脱者を排除するのか。
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立憲の派閥政治が根を張るのか、主導権争いはこれから始まる。
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