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50年に1度クラスの高潮に備え!
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2028年度までに護岸施設50㎞超再整備!
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兵庫県は「50年に1度」クラスの高潮に備えて「高潮対策10か年計画」を策定した。県が管轄する海岸や河川について、かさ上げが必要な防潮堤・堤防などをまとめた。「50年に1度クラス」とは、1年間に発生する確率が50分の1という想定。
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神戸・阪神地域では、2018年9月の台風21号によって大規模な高潮被害が発生、これまでの想定を超え、特に芦屋市の人工島・南芦屋浜地区では過去最高の潮位を記録するなどした。
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県は防潮堤を整備する際の基本データを最新のものに見直し、海岸と河川で再度測量を実施。その結果、あわせて406kmのうち110kmの施設で、防潮堤や堤防の高さが足りていなかったことが判明。県内で最も高さが足りなかったのは南芦屋浜地区で、護岸が想定を上回るペースで地盤沈下していた(2.2m不足)こともあり被害が拡大した。
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県はこのうち、50cm以上の不足があり住居や工場が近くにある護岸施設などを計画に盛り込み、2028年度までにあわせて51.3kmに及ぶ護岸整備を行う。総額は約450億円を見込んでいる。
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海岸工学、沿岸環境などが専門の大阪大学大学院工学研究科・青木伸一教授はラジオ関西の取材に「2018年9月の高潮は、194人もの死者が出た第二室戸台風(1961年9月)以来約半世紀ぶりの被害。かつてないものだったといえる。やはり経験しないとわからない、これは逆に教訓を生かすための経験値が高いということ。
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台風21号は高潮=潮位が上がるだけでなく高波、浸水にも影響していた。防波堤自体は高潮に対応できても、高波のように波が打ち込んできた被害が各所にみられた。これまでに開発された堤防の機能についても想定を越えていた」と分析した。
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「1000年に1度」クラスの大雨とは「1年の間に発生する確率が1000分の1」という想定。2015年に水防法が改正され、従来の「30~100年に度の大雨」から想定を引き上げた。2016年6月から県が新たに作成、2020年5月に4回目(最終)を公表した。 今回は神戸・但馬・丹波・淡路の6市2町を流れる86の河川が対象。
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神戸市の天上川流域(東灘区)では9時間で644mmの雨量にのぼり、1.9㎡kmが浸水すると想定。この流域近くで「ほぼ浸水しない」という想定だった阪神電鉄・青木駅前で浸水の深さを1.5mに変更した。さらに阪急電鉄・岡本駅北側での浸水の深さが最大3.8mと想定。建物の2階にあたるという。
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神戸市内ではこのほか、塩屋谷川水系(垂水区)の浸水面積が約140倍となった。浸水の深さは5.7mにのぼる。
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最も浸水面積が広いのは、新温泉町・岸田川水系で8.9㎡km。浸水の深さが最大となったのは矢田川水系の香美町村岡区長瀬で10.8m。浸水が続く最長時間は、竹野川水系・豊岡市竹野町下塚の70時間だった。
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