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宮島・弥山原始林、樹木33本!
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広島県は5月24日、世界遺産・厳島神社がある宮島(同県廿日市市)の弥山原始林で行った登山道の修繕の際に、文化財保護法で定められた現状変更の許可を文化庁長官から得ないまま樹木33本を伐採していたと発表した。県は連携不足が原因の不適切な対応だったと謝罪した。
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弥山原始林は世界遺産の登録地区内にあり、国の天然記念物にも指定されている。県は文化庁の指示を受け、伐採現場の植生復元に取り組む方針だが、少なくとも数年単位の時間がかかる見通し。文化財保護法違反の可能性があるとして、県警にも相談している。
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現場は世界遺産の中核ゾーンで、宮島ロープウエーの紅葉谷駅から弥山まで続く登山ルートの近く。アラカシやウリハダカエデ、カゴノキなどが根元から切られていた。中国新聞が現地で確認したところ、伐採されたとみられるのは少なくとも4カ所の計約200平方メートルで、木の直径は約6センチから約33センチだった。
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県などによると、伐採は県西部農林水産事務所が登山用歩道を修繕・改良する工事の際に起きた。昨年10月11日と14日、工事資材をヘリコプターで下ろすスペースを確保するために、県の担当者が建設業者に伐採を指示したという。担当者が、木の伐採について事前に申請済みだと勘違いし、確認しないまま指示した可能性がある。
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廿日市市教委に「弥山で木を切っているが許可を得ているのか」と島の住民から情報が寄せられた。同18日ごろ、廿日市市教委の連絡を受けて県が状況を把握。同21日に現場を調査し、無許可だったことが判明した。県はことし3月末、文化庁に事後申請の形で伐採の許可を求めている。
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県などによると、樹木は登山道の脇に生えていたアラカシやカエデなど。
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