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1931年の西埼玉地震に酷似!
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気象庁は6月25日、浅間山の噴火警戒レベルを1の「活火山であることに留意」から、2の「火口周辺規制」に引き上げた。火口から約2㎞圏は、大きな噴石や火砕流に警戒が必要となる。
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20日ごろからマグマだまりがあると考えられている西側で、山体膨張を示す地殻変動が観測されている。
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同時に地震の回数が増え、25日には1日100回超発生した。浅間山では2019年8月7日に小規模噴火が起こり、同25日に噴火、高さ約600mの噴煙が上がった。
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気象庁火山課の担当者。
「昨年、地殻変動がないまま噴火しました。今回は2009年と15年の時と同様、地殻変動が見えるところが大きく違います。今後の推移は分かりませんが、噴火すれば地殻変動と地震活動も継続して起こり、続けて噴火する可能性があります」
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気になるのが、1931年9月21日に発生した震度5、マグニチュード6.9の「西埼玉地震」時と状況が似ていることだ。地震発生の約2週間前、浅間山で小規模のマグマ噴火が起きていた。
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立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)。
「上高地の焼岳、加賀白山でも火山活動が活発になり、4月22日から長野県中部や岐阜県飛騨地方で群発地震が頻発しています。東日本大震災の影響がまだ続いていて、日本列島は北海道から関東までは東から西へ、関東から西日本は南から北に押されています。地殻変動のひずみが最も集まりやすいのが、浅間山、草津白根山、焼岳、加賀白山の辺りです。日本列島はストレスがたまっている状態なのです」
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上高地のある長野県松本市付近には大地溝帯があり、東と西で地質構造が違う。浅間山、草津白根山は北米プレートの西端、焼岳、加賀白山はユーラシアプレートの東端にあたり、端と端が一番ストレスがたまるという。
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「火山活動が活発になれば地震活動も活発になります。内陸直下型や東京湾入り口の相模トラフで北米プレートが跳ねることも考えられます。いつ『西埼玉地震』のような大震災が起きても不思議ではありません。ただ近畿地方はマグマがたまる火山がなく、影響が出るのは関東や九州地方です」(高橋学氏)
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日本列島の中央付近で火山活動が活発化しているとは、不気味な現象だ。
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気象庁地震火山部発表
令和2年6月28日16時00分
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
浅間山の山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒してください。
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