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贈賄側が的中連発!
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競艇選手が不正な順位操作をして賄賂を受け取ったとされる贈収賄事件で、贈賄側の塗装会社員、増川遵容疑者(53)が、元選手の西川昌希容疑者(29)の出走レースを次々に的中させ、2016年2月ごろから19年9月までに利益が3億円超に達していたことが関係者の話で分かった。増川、西川の両容疑者は、利益を2人でほぼ折半したとみられる。
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関係者によると、増川容疑者は元々月2万~3万円で舟券を購入していたが、16年2月ごろから、月100万円以上を投じて西川容疑者が出走する3連勝単式舟券を購入。18年までの3年間の購入額は3億円超で、配当金は6億円超に達した。さらに、同様の手口で19年9月までに1億円近い利益を得ていたとみられる。
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競艇で不正に順位を落とした見返りに選手が報酬を得たとされる贈収賄事件で、名古屋地検にモーターボート競走法違反の疑いで逮捕された会社員増川遵容疑者のスマートフォンに、不正レースの打ち合わせ記録が残されていたことが関係者の話で分かった。
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やりとりの相手は同容疑で逮捕された元競艇選手の西川昌希容疑者。関係者によると、西川容疑者は2019年7月 2日、琵琶湖モーターボート競走場(大津市)であった2つのレースでわざと順位を下げるなどした疑いがある。増川容疑者はいずれのレースも3連勝単式舟券を購入して的中させ、西川容疑者に現金計300万円を2回に分けて渡したとされる。
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西川容疑者はレース直前、持ち込みが禁止されているスマートフォンで、「今日は飛ぶ」などの隠語を使って増川容疑者に着順を伝えていたことが関係者の話で分かった。増川容疑者は、これらの情報をもとに3連勝単式舟券を的中させたが、2019年以降のスマホの記録を消去しておらず、不正発覚のきっかけになったという。
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関係者によると、「飛ぶ」の意味は、6艇が順位を競う競艇で4着以下になることを示しているとみられる。西川容疑者は最高位のA1級にも所属した実力者だが、再逮捕容疑となった18レースでは、半分が4着以下だった。同年9月の引退試合のレースでは1号艇1番人気で出走し、最下位になった。ベテランの競艇記者は「技術はあるが、くせ者で、勝っても負けても『高配当を呼ぶ男』と言われていた」と話す。
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