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地方政治だって同じこと!
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首長にとって不都合なものは闇へ!
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サウジアラビア東部の国有石油会社「サウジアラムコ」が9月14日、無人機とミサイル攻撃で爆破されて以来、サウジ当局を中心として犯人探しが行われてきたが、サウジ国防相当局が9月18日公表したところによると、爆発現場から回収された無人機やミサイルの破片などから18機の無人機と7発のミサイルが使用され、飛翔体は北から南に向かっていたという。サウジと米国は、イランがサウジ攻撃を実施した可能性が高いと推測。イラン側は「わが国は関与していない」と犯行を否定している。
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米国はサウジと犯人捜しを進め、「イランの関与が濃厚」と判断したが、「断言」は控えた。
トランプ米大統領は「48時間以内にこれまで最高の制裁を課する」と宣言.
①イラン中央銀行への制裁、
②防衛強化を目的とした米軍の派遣決定、等を決めたばかりだ。
すなわち、トランプ氏は対イラン制裁強化を実施する一方、イランとの全面戦争に発展する軍事力の行使を控えている。次期大統領選挙が近いトランプ氏にとっては対イラン戦争はリスクが大きすぎるわけだ。
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トランプ政権がイランの犯行と「判断」する一方、「断言」を控えたのは、証拠が不十分だ、という純粋な科学的根拠によるものより、トランプ氏自身の政治的思惑、計算が強く働いているからだろう。断言すれば、「なぜ米国はイランに報復攻撃を行使しないのか」という当然の疑問が飛び出し、米国の中東での威信も傷つく。
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政治の世界では事実より、その時の政治的思惑、指導者の計算が優先されるケースが多い。政治の世界では事実より、その時の国益が優先する。声高に事実を解明すると叫ぶのは、建前であり、メディアへのメッセージに過ぎない。
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トランプ大統領はサウジのカショギ殺人事件ではムハンマド皇太子の関与を否定し、対サウジ制裁を回避。サウジ石油施設攻撃では、イランの関与を断言せず、あくまでも推測の域に留めている。米国にとってサウジは米国製武器の最大の顧客だ。そのサウジの将来の国王、ムハンマド皇太子を追い詰めれば、サウジ王室内で内乱が起きる危険性も排除できない。油田爆発ではイランの仕業と断言すれば、武力行使を避けられなくなる。だから、サウジが後押しするイランへの武力制裁に対してトランプ政権は消極的な態度を取ってきた。対イラン戦争が中東全般に拡大する危険性が高いからだ。米国は事実解明より、明らかに国益重視だ。国益を損なう事実が見つかったとしても隠蔽工作をも辞さない。
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どの国の外交も事実より曖昧にしてしまうという事は同じだろう。政治の世界では政治家のスキャンダルが発生すると、調査委員会が設置され、関係政治家の汚職、犯罪を追及するが、事実の解明はその時の政情、指導者の動向に大きく左右されることが多い。事実は政治ではあくまでも脇役を演じるだけで、事実が主役を演じ、政治を左右するといった展開は非常に稀だ。
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現職大統領ニクソンが辞職に追い込まれたウォーターゲート事件(1972年6月)は稀なことだ。ジャーナリストの調査報道の大きな成果だが、その結果、米国は歴代大統領の中で最高の外交センスを有していたニクソン大統領(当時)を失うという代価を払わざるを得なかった。
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トランプ現大統領も疑惑だらけだ。無事再選されるのか、疑惑で再選が潰されるの、、、国内政治が落ち着かない国が多くなっているが、為政者の都合だけで「事実を隠す」ことが何処かの国で内情が暴露されたとき、次々と連鎖・派生することになりそうだが、、、。そのとき、それぞれの国民はどう出るのだろうか。
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為政者の隠蔽は、国も地方もやることは一緒、その時の国益がイコール為政者の利益ということもある。
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