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台風被害で自己所有の池が崩れた!
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自費で修復するので許可を!
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9月19日、「 奈良県内の某自治体首長:林地開発に奇っ怪な動き!」 と題し記事を書いた。
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読者から、何のことだかよくわからない。どういうことですかというメールも頂いている。完全な資料が入手できた訳でもないし、中心となる資料を情報公開申請中であり、それを待っているわけにも行かないので、現在入手できた資料を元に記事を進めていく。
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奈良県平群町で、本年7月26日、奈良県より「林地開発及び岩石採取」の許可が奈良市の残土処理等、土木工事をしている(株)名倉興産に出されたが、この許可の過程で平群町長が発行した1枚の文書が、重大な疑惑のもととなっている。
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平群町は自治体面積としては大きい方ではなく、全体が山間地で、農耕に適している土地とも言えない。町の中でも林地開発や土砂岩石採取の申請も多く、違法開発や残土捨て場などの違法行為も多い。
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この開発地の中に里道が通っていたが、許可前の7月9日、平群町の臨時議会で里道廃止の協議が行われ、廃止が決定した。
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この林地開発申請については、地元自治会「櫟原(いちはら)自治会」は同意しておらず、逆に「残土処理業者による乱開発防止の指導について」とする櫟原自治会の要望書を西脇平群町長に出していたが無視されていた。
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平群町櫟原自治会が町に要望を出したのは、平群町は山が多く山間の高低差が大きいので土岩石採掘や残土処分所が多く、違反も多いところである。道路も広いとは言えず、ダンプ道路になることを住民も危惧している。そのような中での防災名目での開発行為に対し、自治会は業者の事前説明もなく、同意も取得していないのに許可がなされ、着工したことに対し、苦情を申し立てているのだ。
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ここまでこじれた原因は何処にあるのか。許可取得までの工程で、平群町が恣意的に行政文書を作成し、県に提出したことが原因のようだ。
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(株)名倉興産が林地開発許可を受けるに至った最初の行為は、2017年6月1日、名倉興産は「用地測量のため伐採届」が出され、同年6月15日名倉興産へ「伐採届に対し適合通知書」が送られた。
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㈱名倉興産が防災工事として申請した原因は、
西日本の豪雨「平成30年7月豪雨」と命名 と題した記事がある。
2018年7月9日
平成30年7月5日から8日にかけての 前線による大雨について (奈良県 の気象速報)
平成30年7月9日17時現在 気象速報 奈良地方気象台
概要
6月29日に日本の南で発生した台風第7号は、東シナ海を北上し、7月4日には日本海を北東に進み、4日15時に温帯低気圧に変 わった。また、5日から8日にかけては、西日本に停滞した前線に向かって、南から暖かい湿った空気が流れ込み、奈良県では、前線
の活動が活発となり大雨となった。 7月5日00時から8日10時までの総降水量は、奈良市東紀寺
町で250.0ミリ、十津川村玉置山で241.0ミリ、十津川村風屋で149.5ミリ、 奈良市針で147.5ミリを観測した。また、7月6日の24時間降水量は奈良市東紀寺町で195.5ミリを観測し、7月の月最大24時間降水量
第1位となった。
この大雨の影響で、人的被害は大和郡山市で行方不明者が1名、住家被害は生駒市で一部損壊が1棟、奈良市で床上浸水が1棟、 奈良市、大和郡山市、平群町で床下浸水が計20棟などの被害が発生した。
【7月8日18時00分現在:奈良県調べ】
大雨
影響で県内も被害相次ぐ 床上や床下浸水、一部損壊も /奈良
活発な梅雨前線の影響で7月6日、県内でも大雨による被害が相次いだ 。男性1人が行方不明となっているほか、床上浸水1棟、床下浸水4棟、民家の一部損壊1棟を確認。交通機関が乱れ、公立学校の約8割が臨時休校となった。
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2018年7月20日、(株)名倉興産が平群町へ申請
昨年の7月6日からの豪雨や続く台風による雨水が、排水施設(県から町へ移管)の不備により自社所有の池に流入し崩れているので、排水施設の改善を含め自社で対策を講じる。
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そのため、県の森林整備課と協議が整い、「小規模林地開発行為計画書」を提出予定であり、内諾を得ている。台風や大雨による被害拡大が懸念されるので早急に工事を実施したいと申告した。
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櫟原自治会は、この件につき「事前の説明も、開発行為の内容も聞いて居ない」ので関係書類の提出を要望している。
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この時点から、櫟原自治会と平群町、(株)名倉興産に対する不信感が増大していった。
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なぜ、残土業者に対する不信感が強いのか。その不信感については、過去を含め町議会の議事録が物語っている。
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次回は、議会議事録を掲載する。
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