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調査協力に応じ減免率が変わる「裁量型課徴金」!
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従来の5社までという制限はなくなる!
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公正取引委員会の課徴金減免制度を見直す改正独占禁止法が6月19日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。
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談合・カルテルを自主申告した企業への課徴金について、公取委調査への協力度合いに応じて減免幅を拡大する。2020年末の施行を目指す。
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課徴金減免制度 企業が自ら関与したカルテルや入札談合について、公正取引委員会に自主的に申告した場合、納付を命じられる課徴金が減免される制度。違反行為の発見を容易にするため、2006年に導入された。他社より早く申告すれば減免率が大きくなる仕組みで、公取委の調査開始前に最初に申告した企業は、課徴金全額のほか刑事告発も免れる。これまでは2位が50%、3位以下が30%の減額とされていた。開始後の申告は3社(開始前と合わせて5社)までに限られ、一律30%だった。
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改正法は調査への協力度合いに応じて課徴金の減免率が変わる「裁量型課徴金」を盛り込んだ。公取委の調査開始前に最初に自主申告した企業の課徴金を全額免除する制度は維持する。2番目以降は申告順に減免率が決まり、重要な証拠を出すなど調査への貢献度が大きければ減額幅を加える。
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課徴金減免は申告の先着順5社までとしていたが、制限はなくなる。より多くの企業から情報提供を受けやすくする。
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改正の原因は、
「申告したとたん、調査に協力しなくなる企業があった」(公取委幹部)という実情もあった。課徴金の減額が決まってしまえば、それ以上の不正を申告する必要はないとの考えからだ。
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成立した改正法では、違反を申告した順位ごとの減免率に加え、その後の調べにどれほど協力したかの査定に応じて減免率を上乗せする。評価の対象として公取委が現段階で示しているのは、不正に加わった業者名や数、不正の手口や時期などだ。重要な証拠を出すなど調査への「貢献度」が高ければ、減免率は最大で40%が上乗せされる。
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