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トランプは次々と同盟国を捨てている!
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ドイツのアンゲラ・メルケル首相は5月9日、独メディアの取材に対し、欧州各国は団結してロシア、中国、アメリカからの挑戦を受けて立たねばならないと言った。アメリカを、ロシア、中国と同列に並べたのだ。
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「同じ欧州の国といっても各国の利害はしばしば異なるのだから、団結するのは容易なことではない。それでもそうするしかない」
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メルケルのこのコメントは、少なくとも欧州の一部の指導者は、もはやアメリカを欧州の主要な同盟国とはみなしていないことを示唆している。
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EUにもNATOにも批判的なドナルド・トランプがアメリカの大統領になってから、米欧関係は日増しに不安定になってきている。自動車部品に関する通商交渉でも、追加関税を切り札に対立が続いている。
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5月15日の米報道によると、トランプは中国と貿易戦争を戦う間、欧州や日本への追加関税の発動を延期し、代わりに自動車の対米輸出制限を要求する意向だという。だがトランプは、追加関税を発動するか否かを5月18日までに決めなければならない。欧州当局は、万一トランプが追加関税を発動したときのため、報復関税のリストを準備している。
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アメリカの多くの専門家はもちろん、同盟相手のEUとの関係を貿易で損なうことに反対しているのだが。
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トランプが大統領に就任して以来、オバマ前大統領の政策方針を根底から変え始め、弱くなったアメリカを元の覇者に戻そうとしているのであろうが、同盟国をも敵に回しはジェている。
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オバマは「世界の警察官ではない」と宣言したが、トランプは「世界の覇者に戻る」ことを宣言しているような言動である。性急な変革は世界の指導者たちに困惑を与えている。世界経済は米中貿易戦争と米中軍備拡張競争が不安を与えている。
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2020年11月の米大統領選まで収まる気配は何だろうか。
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