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米制裁の行方読めず・再停止へ!
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4月積みは困難・石油連盟会長!
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米国による対イラン制裁を受け、石油精製大手の富士石油がイラン産原油の輸入を再び停止する方針を固めたことが分かった。米国による一時的な制裁の適用除外措置を受け、1月に再開したが措置の延長可否が不透明で、3月上旬出港分を最後とする。JXTGホールディングスなど石油元売り各社も輸入を停止するもようだ。
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政府は調達継続で、米国に適用除外の延長を求めているが、米国は「5月初旬以降の輸入は認めない」との立場。富士石油など各社は代金の決済手続き上、3月中旬以降の輸入は難しいと判断した。
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イラン核合意離脱を表明したトランプ米政権は2018年11月、イラン産原油取引に対する制裁を発動する一方、日本を含む8カ国・地域は除外対象となり、元売り各社は今年1月以降、輸入を再開していた。
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石油連盟の月岡隆会長(出光興産会長)は3月20日の記者会見で、イラン産原油の輸入について、現在の状況では4月に現地で原油を積み込むのは困難との認識を示した。いったん再開した輸入が再び停止する可能性が高まっている。
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イラン産原油をめぐっては、米制裁の再発動を控えた2018年秋に元売り各社が輸入を一時的に停止。11月に日本を含む8カ国・地域が制裁の適用除外となったことで、JXTGエネルギーなどが輸入再開に動いた。適用除外は5月上旬に期限が来るが、石連は期間延長を求めており、日本政府が米政府と協議している。
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日本などが制裁の適用除外となった2018年11月と比べて原油価格が足元で低く推移していることも、適用除外の期間延長が困難との見方につながっている。月岡氏は「価格の水準で状況が違っているのは認識している」としつつも、「トランプ米大統領の考えがどこにあるかによって(展開は)大きく異なる」と述べた。
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