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   2019.02.19.
   本当にロシアは大国か:攻めの姿勢に幻惑!
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地球上の陸地の8分の1はロシア!!
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軍事費はアメリカの9分の1!
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ロシアは、ユーラシア大陸の北部に位置し、西はヨーロッパ、北は北極海、東は太平洋に囲まれたロシアの面積は、1700万㎡km余り。日本の45倍、アメリカの2倍近くにもなる「世界でいちばん広い国」です。広大な国土をもつロシアは、隣接する国々と数々の領土問題を抱えてきた。プーチン大統領は、中国やカザフスタンとの領土問題を交渉の末に解決し、2010年にはノルウェーとの間で北極海の大陸棚の境界線を画定。2014年にはエストニアとの国境も画定するなど、領土問題の解決に積極的に乗り出してきた。
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 クリミアを、武力背景で併合した問題では、国際社会に厳しく非難されていても、一切譲歩しない構え。領土問題で、ロシアが外国の政府と「交渉中」と言えるのは、日本との北方領土問題だけ。
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 ロシアの正式名称は「ロシア連邦」。日本に「県」や「道」があるように、ロシアは「州」や「地方」など83の「連邦構成主体」で成り立っています。中には日本よりもはるかに大きな面積の「地方」や、自分たちの地域の「大統領」を選ぶことが許された「共和国」もある。4年前、ウクライナ南部のクリミアを併合したことによって、ロシアは連邦構成主体に「クリミア」と「セバストポリ」の2つが新たに加わったと、主張している。
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選挙を前に行われた年次教書演説でプーチン大統領は、原子力を動力源にした巡航ミサイルや、マッハ10で飛行する超音速ミサイルなどを紹介し、アメリカへの対抗姿勢を鮮明にした。
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 公開されている2016年の情報によれば、ロシアの軍事費はアメリカの9分の1程度。2014年のクリミア併合や、翌年に始まったシリアへの空爆、最近では北極圏での戦闘を想定した「北極旅団」創設といった「攻め」の政策が、ロシア=軍事大国のイメージを膨らませている側面もあるようだ。
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 G20首脳会議の際にプーチン大統領と会談し、北方領土問題に決着をつけたい意向だが、見えてくるのはロシアの焦らし作戦。日ソ、日露間では共同宣言の後もいくつかの合意があったが、首相が「共同宣言を基礎」としたのは両国の議会が批准し、国際法的に通用するのが結局、同宣言だけになるからということだろう。
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 これに対し、プーチン氏は首脳会談翌日、「(歯舞群島と色丹島の) 2島は何を基礎に引き渡され、島の主権はどちらになるのか具体的にどう引き渡すのかは書かれていない」と述べ、その後もロシア側は揺さぶりをかけるような発言を繰り広げている。
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 過去の日ソ、日露交渉の歴史はつねにロシア側に翻弄され、日ソ共同宣言の過程も同様だった。日本側は、歯舞、色丹は返還の上、国後と択捉においては日本側が自由に経済活動できるという「2島返還+α」が当面の目標ではないかと目されているが、プーチン氏が歯舞、色丹の引き渡しにあたって「主権」にこだわるのは両島で生活するロシア住民の法的な地位と保護を求めるためとみられる。ロシア側は歯舞、色丹について日本の所有権を認めるにしても施政権はロシアに置くという「上下分離」方式を譲歩のラインとするかもしれない。
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 プーチン氏は、「第二次大戦後に生じた(国境と領土の)事実は文書に記されており、わが国は領土問題は存在しないと考えている」とも言い切った。国内向けの発言であるとはいえ、日ソ共同宣言時のソ連の解釈から譲歩する気がないようだ。
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 ある元外務省幹部が語った、ロシア人の気質を表す「3S」を改めて紹介したい。
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 「ロシア人は、懐に飛び込まれると、なついてくる『素朴』さがある。しかし、自らに都合が悪い話になると面倒くさがるようになる『粗雑』さを出し、気に入らないことをされると、なりふり構わず襲いかかり、『粗暴』になる」
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 ロシアは、ソ連時代を通じて「法と正義」よりも大国主義に基づく自己勝手な解釈を押し通してきた。プーチン氏とて大国主義の志向が強く、例外ではない。プーチン氏は本当に信頼できるのか。(政治部次長今堀守通)
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 露経済紙ベドモスチが国家統計局のデータを分析したところでは、2008年まで増加を続けたロシア人の所得は、ウクライナ南部クリミア半島の併合などで国際的制裁を受けた14年に前年比で0.5%減少。その後も減少が続いている。背景には、制裁や通貨ルーブルの下落、主要輸出品である石油の国際的な値下がりなどがある。
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 実は、露経済発展省は2018年6月、石油価格の回復傾向などを背景に「18年は所得が3.4~3.%伸びる」との見通しを公表。プーチン氏も12月、「18年の所得は0.5%増となるだろう」としていた。ところが、蓋を開けてみれば0.2%減となり、プーチン氏の面目はつぶれた格好だ。国際社会からはロシアの統計の信頼性を疑う声もあり、実態はさらに悪化している可能性もある。
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 統計によると露国内の平均月収は約3万2千ルーブル(約5万4千円)だが、首都モスクワなど大都市とその他の地域に極端な収入格差があることも大きな問題だ。
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 その他の指標でも、危険な兆候は表れ始めている。
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 国家統計局の試算によると、ロシアの人口(移民含む)は今年、18年の1億4690万人から約10万人減少する。人口減少は直近10年間で初。少子化やロシアへの移民の減少などが原因とみられる。こうした傾向は今後も続き、36年までに290万~870万人の減少が予想されるという。
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 最低限の生活レベルを維持する収入さえ得られない層も拡大している。同国の貧困層は03年から減少し、12年に1549万人(人口の約10.7%)まで改善したが、その後は再び増加に転じ、17年は1930万人(同約13.2%)に達した。経済専門家からは「現状で経済を劇的に改善できる材料はない」などと悲観的な見方が相次いでいる。
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 経済低迷は、プーチン政権の政治基盤に少なからず影響を与えている。昨年は政府が導入を決めた年金支給年齢の引き上げ政策への抗議デモが相次ぎ、80%を超えていた政権支持率は60%台まで低下。その後の一連の知事選では政権与党が擁立した複数の候補が敗北した。ベドモスチ紙は「所得減や貧困の拡大は、人々を政治に目を向けさせ、これまでの政権支持姿勢を見直させる可能性がある」と指摘する。
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 プーチン政権下のロシアでは、国内政治が行き詰まった場合、対外的な「敵」を作り、愛国心を高揚させて状況の打開を図るという手法が用いられてきた。低下傾向にあった支持率を8割超にまで引き上げた14年のクリミア併合はその好例だ。経済的な“失政”が明らかになりつつある中、こうした手法が再び行われる可能性は否定できない。
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 昨年11月、プーチン氏は安倍晋三首相と1956年の日ソ共同宣言に基づく領土交渉の加速で合意。しかし、その後の複数の露世論調査では、国民の8割近くが領土引き渡しに反対との結果が出た。
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 最近のプーチン政権の平和条約交渉への消極姿勢は、「支持率が低下傾向にある中、領土問題でも国民から反発を招けば政権が保てない」と判断しているためである可能性がある。であれば、今後の交渉でも態度軟化は期待しにくい。プーチン政権にとり、日本との関係を改善し、多額の対露投資などを呼び込めれば、支持率の回復材料にもなりうる。
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 プーチン政権は決して対外的に“弱さ”を見せないが、足元は盤石ではない。日本政府には、ロシアの実情に即した、したたかな交渉術が求められている。(モスクワ支局長 小野田雄一)
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 今の日本は軍事力が脆弱、端的に言えば核戦力を持っていないから、ロシアや中国や北朝鮮につけ込まれていると言っても過言ではない。
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 面積こそ世界一だが、人口は約1億4000万で日本をわずかに上回る程度。経済規模は日本の3分の1以下、米国の10分の1以下で、世界で12位。G7各国はもちろん、韓国をも下回る。そんな国がなぜ大統領選への介入疑惑で米国をゆさぶり、中東や朝鮮半島情勢で発言権を確保できるのだろうか。力の源泉をたどっていくと、石油と天然ガスが見えてきた。
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 ロシアから北極海に突き出す半島、ヤマル。現地の先住民が話すネネツ語で「地の果て」を意味するという。3月下旬、東岸のサベッタは、零下30℃の中を、純白のホッキョクギツネが走り回っていた。
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 この極寒の地で、昨年12月から液化天然ガス(LNG)の生産が始まった。ロシアで、サハリンに次ぎ2カ所目のLNGプラントとなる「ヤマルLNG」だ。世界で初めて本格的な砕氷能力を持つLNGタンカーを使う。訪れた日は、 日本の商船三井が保有する「ウラジーミル・ルサノフ」が接岸していた。氷が薄くなる夏季には北極海を東に進み、アジア方面に運ぶ計画もある。地球温暖化で注目される「北極海航路」だ。
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 「ヤマルLNG」には、ロシア・ノバテク社のほか、仏のトタルと中国国営企業2社が出資している。クリミア併合に起因する米国の対ロ制裁の対象となったが、中国の協力で軌道に乗った。
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 皮肉なことに昨年12月に出航した第1号タンカーがLNGを運んだ先は、米国のボストンだった。「100年ぶり」という大寒波に見舞われ、制裁対象のロシア産LNGの緊急輸入を余儀なくされたのだ。エネルギーが持つ有無を言わせぬ力の大きさを見せつけるてんまつだった。
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 広大な国土に眠る石油と天然ガスは、ロシアの国力そのもの。輸出量で天然ガスは世界1位、石油はサウジアラビアに次ぐ世界2位。国家財政のほぼ半分を、石油と天然ガスが支えている。
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 この10年ほど、ロシアが戦略的に進めてきたのがアジア・太平洋方面への輸出の拡大だ。日本も石油・天然ガスともに1割近くを依存。欧米からの制裁が、「東方シフト」をさらに後押ししている。
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ロシアにとって、日本の交渉内容は手に取るように分かるが、日本はロシアの駆け引き内容がまるで見えていない。世界のずる賢さ、駆け引きの巧みさは日本の比ではない。交渉事はあまり表面化させるべきではない。北朝鮮の拉致問題にしても、ロシアの北方領土にしても、中国に対する新幹線輸出にしても全てを教えたら改良されてアジアに輸出される始末。
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 日本が考えるほど世界は紳士でない。
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