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   2019.01.21.
   省庁再々編(上):検討から実施へ向かうチャンス!
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菅官房長官・昨年2月「省庁再々編を排除せず」!
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厚労省の分割や内閣府のスリム化!
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統計調査不正がきっかけになるか!

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 菅義偉官房長官は2018年8月2日の記者会見で、中央省庁の再々編について「(再編から)それなりに時間もたっているし、それぞれの時代の要請に対応することは極めて大事だ」と述べ、排除しない姿勢を示した。
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 厚生労働省の分割を検討するとの一部報道に関しては、「政府として議論は行っていないが、党の議論をまずは見守っていきたい」と述べた。「厚労省の業務は極めて多岐にわたり、厚労相の国会答弁は他の閣僚に比べ突出している」とも指摘した。
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 自民党行政改革推進本部(甘利明本部長)2018年8月2日、非公式の幹部会合を開き、中央省庁再々編の検討を促す中間報告を近くとりまとめ、政府へ提出する方針を決めた。広範な政策を抱える厚生労働省の分割や、肥大化が指摘される内閣府のスリム化が念頭にある。政府は中間報告を受けて検討を本格化させる考えだ。
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 行革本部は2日の会合で、中間報告について、8日の幹部会で意見集約し、月内に正式決定する日程を確認。
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 厚労省は医療や子育て、年金、労働など幅広い分野を所管。先2018年通常国会では、安倍晋三首相が最重要課題に位置付けた「働き方改革」関連法や、受動喫煙対策を強化する改正健康増進法などを担当した。
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 ただ、働き方改革法をめぐり、データ誤用が発覚して裁量労働制拡大が削除されるなどミスが続出。このため、同党内からは「業務が過度に集中している」「一人の大臣では目配りできない」などの指摘が出ていた。
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 一方、内閣機能の強化を主眼に発足した内閣府は、経済財政や科学技術、防災、消費者問題などを担当。業務が拡大し、法案が付託される衆参内閣委員会はたびたび審議の渋滞が起きている。
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 省庁再編が実現すれば、1府12省庁となった2001年以来となる。政権幹部には、首相の総裁3選後を見据え、再々編を新たな目玉政策に掲げる思惑もあるとみられる。菅義偉官房長官は2日の記者会見で「時代の要請に対応することは極めて大事だ」と強調。公明党の山口那津男代表も会見で「厚労省を再評価した上で、検討する時期に来ている」と同調した。 しかし、再々編は族議員や官僚の抵抗も予想され、ある事務方の高官は「政府内で前向きな役人はいない」と語った。
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 自民党行政改革推進本部の提言を機に、厚生労働省分割の議論が取り沙汰されている。2019年の通常国会で審議を進めて、2020年には分割を実施するというのが自民党の青写真だ。01年の中央省庁再編で誕生した厚生労働省だが、かねてから何度となく分割の是非が検討されてきた。
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 医療や介護、年金、生活保護、雇用対策などの広範な業務を1人の閣僚(厚生労働大臣)だけで担うのは困難なことが背景にある。杜撰な年金記録管理や個人情報流出、年金支給漏れといった不祥事も続き、組織として機能不全であるとの批判もある。
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 分割論が再浮上したのは「旧厚生省管轄の社会保障関連の法案と旧労働省管轄の労働関連の法案が同会期中に提出され、1人の大臣が双方に答弁しなければならず、審議の渋滞が発生したため」(慶應義塾大学経済学部の土居丈朗教授)だ。分割すればそれぞれ担当大臣が就き、今よりも意思決定や審議が円滑になる。が、その弊害も懸念される。
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 社会福祉問題と労働問題は関連性が深く、「連携した対応が求められるが、下手に分割するとかつての縦割り行政が復活し、国民のニー.ズに応えきれない恐れがある」(同)のだ。分割はせず、厚生労働省内に複数の閣僚を配するほうが合理的な解決策だと土居教授は指摘する。
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 族議員は納得するのか否か。
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