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戦争の性格・根本的に変える!
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中国版GPS稼働 ナビでも米と覇権争い!
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プーチン露大統領は2018年12月26日、新たに開発した極超音速(ハイパーソニック)兵器を2019年に実戦配備すると表明した。この日の最終実験が「完璧な結果」を収めたことを受けた措置。新兵器はマッハ5以上で飛行し「戦争の性格を根本的に変える」(マティス米国防長官)とされる。米中露3カ国の激しい開発競争で、ロシアが先行した形だ。
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タス通信などによると、カザフスタンとの国境に近いウラル南部オレンブルク州にある基地からハイパーソニック兵器を搭載したミサイル「アバンガルド」が発射され、6000キロ飛行して極東のカムチャツカ半島の標的に命中した。
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これまでの実験は、米国が約3800km、中国は約2100kmが最長だったが、今回はそれを大幅に上回った。モスクワの国防省で成功を見届けたプーチン氏は「いかなるミサイル防衛(MD)システムも対処できない」などと「無敵」を強調した。
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慣性の法則で落下する弾道ミサイルと異なり、新兵器は極超音速ながら飛行を制御して低空を滑空する。命中精度が上がるだけでなく、軌道が予測困難で「守る手段がない」(ハイテン米戦略軍司令官)という。
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弾道ミサイルに搭載し途中で分離して滑空するグライダー型と、戦闘機や爆撃機などにつり下げて発射する巡航ミサイル型の2種類ある。ロシアが配備するのはグライダー型。核弾頭や通常弾頭を搭載できる。
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米国は00年代初めから「地球上すべてを1時間以内に攻撃できる兵器」として開発に着手。背景には、1998年にアフガニスタンに潜伏中の国際テロ組織アルカイダのウサマ・ビンラディン容疑者の居場所を突き止めたものの、巡航ミサイル到着に2時間もかかったため、取り逃がしたことがある。
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一方、中国は今年8月にも実験に成功、20年代初頭の配備を目指す。米軍の前線基地や空母などの機動部隊が攻撃の危険にさらされるため、米国は防御用と攻撃用の双方の兵器の開発を「最優先事項」と位置づけている。ただ、開発には少なくとも5年程度かかるとみられている。
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