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   2019.01.06.
   ブラジル・ボルソナロ新大統領:外交政策転換か!
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米軍基地受け入れに前向き! 
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 右翼政治家と呼ばれ、前下院議員のブラジルのジャイル・ボルソナロ新大統領は1月3日、米軍基地の受け入れに前向きな姿勢を示した。実現すればブラジルの外交政策が大きく転換することになる。
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 1日に就任したボルソナロ氏(63)はSBTテレビのインタビューで、隣接するベネズエラのマドゥロ政権の「独裁」をロシアが支援することで地域の緊張が著しく高まっているとの懸念を表明。
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 これに対し、米軍がブラジル国内に活動拠点を置くことを認めることを意味しているかとの質問を受けると、ボルソナロ氏はその可能性を協議することに前向きだと応じた。
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 「世界で何が起きるか次第だが、今後について、その可能性を協議する必要はないと誰も言うことはできないだろう」と語った。その上で、「南米で優位な立場」を求めていく考えを強調した。
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 元軍人で極右のボルソナロ氏は1964─85年の軍事政権時代やトランプ米大統領を称賛しており、就任して間もなく米国およびイスラエルとの関係強化に動いた。
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 大統領は「日本はあんなに小さい国なのに、世界3位の経済大国になった。もし、あんたたちの国がこの広いブラジルだったら、もっとすごい経済大国だったはずだ!」
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 2014年の下院選で、得意のSNSをフル活用してリオデジャネイロ州で当時最多の46万票を獲得した。続いて大統領選への出馬を公言すると、支持率はさらにぐんぐん上昇。当時の世論調査でいきなり17%の支持率を獲得し、国民的な人気を誇っていたルラ元大統領の35%に次ぐ2番手に躍り出た。多民族国家ブラジルで、なぜ、支持を集めれたのか。
「ブラジルの政治家は国民の信頼が非常に低い。大多数の議員とは異なる道を歩んできた。それがよかったんだろう」と本人は言う。
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 対外問題では、前政権がとってきた保護主義的な貿易政策や中国寄りの経済政策を批判し、「日本や韓国、イスラエル、米国などと通商関係を緊密にしたい」と語る。
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 アウグスト・ヘレノ国家安全保障担当大統領顧問は3日、大統領が在イスラエルのブラジル大使館をテルアビブからエルサレムに移転する考えであることを確認。ただ、物流上の事情が障害になっていると語った。
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 ヘレノ氏は踏み込んだ説明は避けたが、ブラジルの有力な農業界はアラブ諸国が毎年、イスラム教の戒律に沿った「ハラル」な食肉をブラジルから多く輸入していることから、アラブ諸国の反発を恐れて大使館の移転に反対している。
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 ボルソナロ氏の就任式に出席したイスラエルのネタニヤフ首相は、ボルソナロ氏との非公式な会談で、大使館移転は時期を決めるだけの段階にあるとの言質を得たと述べている。
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 これとは別に、ボルソナロ氏は2日、空港などの民営化を推進し、実刑判決のガイドラインを厳格化するほか、先住民が権利を主張する土地についての判断権限を農務省に移す方針を表明。ブラジルの株や通貨は経済自由化への期待から大きく値上がりした。
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 大統領は3日のツイートで、国内12カ所の空港と4カ所の港湾の民営化は当初、70億レアル(18億5000万ドル)の投資を集めるとの見通しを示した。詳細は明らかにしていない。
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 日本の政治家は、目先、小手先で動くばかりで「本当は何をしたいのか分かっていない」のが大半だろう。立憲民主の枝野代表は、戦術は別として戦略的に「野党内の差別化を明確にし、野党の盟主を狙っている」のを前面に立てている。差別化を図ることは時期尚早と見る向きもあるが、野党6党乱立の中ではやむを得ないだろうが、選挙民に理解できるだろうか。
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