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   2018.11.28.
   露がウクライナ艦を銃撃・拿捕:国連で非難・米国!
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28日から1か月戒厳令へ!

ケルチ海峡を一時閉鎖・ロシア!
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 ウクライナの軍艦がロシアに銃撃・拿捕(だほ)されたことを受けて、国連の安全保障理事会は11月26日に緊急会合を開き、アメリカなどがロシアの行動を強く非難した。
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 ロシアがウクライナから一方的に編入したクリミア半島近くで25日、ウクライナの軍艦3隻がロシア側から銃撃を受けて拿捕されたもの。この問題をめぐり国連の 安全保障理事会は26日、緊急会合を開いた。
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 会合でアメリカのヘイリー国連大使は、「決して受け入れられない傲慢な行動だ」とロシアを強く非難したほか、緊急会合終了後にはEU(=ヨーロッパ連合)加盟8か国が連名でロシアに対し、拿捕した船舶と乗組員の即時解放を求める声明を出した。
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 ロシア側は「ウクライナが攻撃的な挑発を行い、国際法違反を犯している」とした上で、アメリカなど西側諸国がウクライナとロシアを分断させようとしていると強く反発した。
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 こうした中、ウクライナの最高会議はロシアと国境を接する地域などで、28日から20日間、政府や軍の権限が強化される事実上の戒厳令の導入を承認するなど緊張が高まっている。
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 ウクライナの軍艦がロシアに銃撃・拿捕されたことを受けて、アメリカのポンペオ国務長官は26日、ロシアの行動に「深い懸念」を表明し「非難する」声明を発表した。ロシアに対しては拿捕したウクライナの軍艦と乗組員を返還するよう求めている。
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 ウクライナ海軍はフェイスブックへの投稿で、同海軍の艦船の船団がクリミア半島近くのケルチ海峡に入ろうとした後、ロシアの軍艦から砲撃を受けたと説明。2人が負傷し、3隻が拿捕(だほ)されたことを明らかにした。
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 ウクライナのポロシェンコ大統領は現地時間25日午後10時(日本時間26日午前5時)に臨時閣議を召集。ロシアによる「犯罪行為」への制裁の可能性を巡り欧州連合(EU)および北大西洋条約機構(NATO)と連絡を取っている。ポロシェンコ大統領は同国外務省に対し、この事件を主要7カ国(G7)と国連安全保障理事会に通知するよう指示した。
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 ロシアは武器使用を確認も否定もしなかったが、ロシア通信(RIA)によると、ロシア連邦保安庁のクリミア局はウクライナを止めるためにあらゆる必要な措置が講じられたと表明した。ロシア外務省のザハロワ報道官はフェイスブックへの投稿で、この事件を「挑発行為」とした上で、ウクライナはロシアの進攻を批判するために全てを仕組んだと批判した。
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 ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域で25日、ウクライナ艦船の通過を巡り、ロシアが「領海侵犯」を主張、これを否定するウクライナとの間で緊張が高まった。ロシアはクリミア半島脇のケルチ海峡を一時閉鎖し、ウクライナに圧力を加えた。
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 ウクライナ外務省の25日の発表によると、同国の黒海沿岸のオデッサからアゾフ海のマリウポリに向かっていたウクライナ海軍の小型艦船2隻とタグボートに対し、ロシアの艦船が違法に強制力を行使しようとした。ロシアの連邦保安局は同日、ウクライナの船舶3隻が危険な挑発行為を続けていると発表した。
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 欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)は双方に自制を求めた。
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 ウクライナ海軍によると、この前例のない出来事があったのはクリミア近くのケルチ海峡。同軍の小型艦船2隻とタグボート1隻がマリウポリ港を目指して同海峡を通過しようとしたところ、ロシアの国境警備艦がタグボートに突っ込むという「あからさまな攻撃行動」を起こし、ウクライナ艦船2隻のうち1隻に向けて発砲したという。
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 タグボートは衝突でエンジン、船殻、手すりに損傷を受けたとされる。ウクライナ側は兵士6人が負傷したとしているが、FSBは3人が負傷したものの命に別状はなく、治療を受けたと説明している。FSBは「ウクライナの艦船を停止させるため、武器を使用した」と認めている。
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 ウクライナ海軍は、同海峡はタンカー1隻で閉鎖されており、ロシア軍機が同地域上空を飛行しているとも訴えている。
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 ウクライナ側はロシア側による発砲や拿捕を非難。一方、2014年にクリミア半島を併合して以降、クリミア沖の水域の領有権を主張しているロシアも、ウクライナ海軍側がロシアの領海内に侵入し、意図的な挑発を行ったと主張している。
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 事態を受けてEUは「ロシアがケルチ海峡の通行の自由を回復するよう期待するとともに、緊張を直ちに緩和するため、全当事者に対し最大限に自制して行動するよう求める」と表明。NATOも声明を出し「自制と緊張緩和」を求めた。
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