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   2018.10.02.
   イスラエル首相:米大統領進言の“二国家共存構想”を拒否!
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実質的な交渉をしない限り全く無駄だ・ネタニヤフ首相!
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  米国(トランプ大統領)を除く主要国代表に国連での中東和平問題協議を呼びかけ」で触れたとおり、マフムード・アッバース大統領は、極端にイスラエル寄りの政策を実行してきたドナルド・トランプ大統領は無視して、他の主要国代表に対し、国連において中東和平問題を協議するよう要請した。これに対して、仲間外れにされるのを恐れたのか、トランプ大統領は、急にイスラエル・パレスチナ間の“二国家共存構想”を支持すると言い出した。しかし、肝心のイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、レッテル(上っ面)の交渉をしても無駄で、中身のある実質的な話が必要だとして、この提言を拒否している。
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  イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月29日、『CNN』のインタビューに答えて、ドナルド・トランプ大統領が急に言い出した“二国家共存構想”の提案を拒否すると発言した。
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  同首相は、パレスチナ人が主張している“国家”について大きな疑問を抱いている以上、レッテル(上っ面)の話ではなく、中身のある実質的な交渉をしない限り全く無駄だとコメントした。
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  トランプ大統領は9月26日、就任以来主張してきた、二国家共存構想に拘らないとの意見を翻し、現段階では“二国家共存構想”がベストかも知れないと言い出していた。
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  ネタニヤフ首相は当初、国連総会出席の機会を捉えてトランプ大統領と会談した際、同大統領から何を望むのかと尋ねられたので、パレスチナ人が武装解除し、イスラエルの脅威とならない自治政府を築くというなら容認しても良いと話していた。
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  一方、同首相は、トランプ大統領の娘婿であるジャレッド・クシュナー氏が中心になって纏めようとしている、中東和平案について詳細を知りたいとコメントした。
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  但し、同首相は、イスラエル首脳として、イスラム過激派組織-例えば、イスラム国、ハマス(パレスチナの政党)、イラン-などのテロリスト・グループによって同地域が脅かされないよう安全保障を確保する責任がある、とも付言した。
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【二国家共存構想】
パレスチナ国家を樹立してイスラエルとの共存を図り、中東和平を実現しようとする構想。2003年に米国・ロシア・欧州連合(EU)・国連がロードマップ(行程表)を提案。イスラエル・パレスチナ両政府も合意し、和平への努力を続けているが、双方とも反対派を抱え、武力衝突が繰り返されており、2014年以降二国間の和平交渉は実質的に中断している。
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