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   2018.09.12.
   五輪は無関係「東京の建設ラッシュ」:本当の理由!
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アジアヘッドクオーター特区エリア指定地!
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 近年、地価の上昇や新築マンション価格の高騰などから「不動産市場はバブルか」といわれることがある。しかし不動産価格が上昇しているのは、東京都なら千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区など都市部の一部にすぎない。それ以外のエリアはやや上昇か変わらないのが基調で、下落しているところもあり、全国的にバブルとはいえない状況だ。
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 現在の東京の再開発は、特区エリア内に多く、2016年11月、国際戦略総合特区の一つで、東京都が外国企業誘致プロジェクトとして推進している「アジアヘッドクォーター(AHQ)特区」に、「池袋駅周辺地域」(豊島区)と「兜町・茅場町一丁目地域」(中央区)が新たに追加指定され池袋を中心とした街の可能性が広がるとともに、都が大手町、日本橋から連なる「国際金融都市」構想の一角に位置付ける兜町・茅場町一丁目地域では、海外投資ファンドなどの誘致を進める方針だ。
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【アジアヘッドクォーター特区】
国際戦略総合特別区域の一つとして平成23年に国の指定を受けました。アジア地域の業務統括拠点や研究開発拠点のより一層の集積を目指し、東京の中心部に設けた6つのエリアで外国企業誘致プロジェクトを進めている。
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制度開始 平成23年
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区域
東京都心・臨海地域、新宿駅周辺地域、渋谷駅周辺地域、品川駅・田町駅周辺地
域、羽田空港跡地、池袋駅周辺地域
※平成28年11月30日付で区域変更があった。
 特区指定内の再開発等の内容 PDF 18.09.12 senryaku-tokku.pdf .
目的
東京の国際競争力を向上させ、更なる成長へと導くため、アジア地域の業務統括拠点や研究開発拠点のより一層の集積を目指し、特区内への外国企業誘致を推進します。
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 国際戦略総合特区として「アジアヘッドクォーター特区」に選ばれた地域は、一部を除き「特定都市再生緊急整備地域」の指定エリアと同一である。「国際戦略総合特区」に指定されたエリアでは、国から規制緩和や税制・財政・金融上の支援などソフト系の特典が得られる。また、「特定都市再生緊急整備地域」では、新たな事業計画に対し、許認可権のある自治体がスピーディに検討することが可能となるなどハード系の特典が得られる。
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 2020年の東京五輪までは建設ラッシュで好調を維持し、その後暴落するという 説も実は根拠が見当たらない。そもそも五輪前後で不動産市場を含めた景気動向が大きく上下するのは、国の経済規模や成熟度による。経済が未成熟な新興国で五輪後に財政が落ち込むことがあっても、米国やオーストラリアなどの先進国では、大きな影響はなかった。ロンドン五輪の際もロンドン中心部の不動産価格は上昇したが、英国政府は「五輪は不動産にそれほど影響を与えなかった」と報告している。
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 現在の首都圏の建設ラッシュは、五輪とは関係ないものが多い。08年のリーマンショックによって建設職員が激減し、それから人手不足と工期遅延が続いているのだ。ゼネコンからは「23年まで仕事が埋まっている」との声を聞くこともあり、五輪後も建設ラッシュは続く。
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