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問題複雑化・対中貿易摩擦絡め!
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一方で北朝鮮に揺さぶりも!
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トランプ米大統領がポンペオ国務長官の北朝鮮訪問中止を決め、北朝鮮の非核化に向けた動きは後退が避けられないという見方が強まっている。
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米側は協議を継続する構えだが、直接関係ない米中貿易摩擦の協議と関連させる姿勢をトランプ氏が示したことで、問題が複雑化。交渉の先行きはさらに不透明感を増している。
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ポンペオ氏の訪朝中止について、トランプ氏は8月24日のツイッターで「北朝鮮の非核化に関し、十分な前進がみられていないと感じたため」と理由を説明した。6月の米朝首脳会談後、トランプ氏は「北朝鮮の核の脅威はもはやない」と強調してきたが、最重要議題だった非核化で実質的な進展がほとんどない現実を認めた形だ。
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米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、北朝鮮は非核化で譲歩する前提として、朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言を要求したが、米側は保有核兵器開示など北朝鮮の追加措置が先だと突っぱね、話し合いは難航。ポンペオ氏の訪朝中止は、そうした問題で政治決断を下せる金正恩朝鮮労働党委員長との会談実現にめどが立たなかったためとも考えられる。
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トランプ氏は6月の首脳会談前にも、北朝鮮側の言動を理由にいったん中止を通告したが、最終的に予定通り会談した。今回の中止表明も、北朝鮮のかたくなな態度に業を煮やしたトランプ氏が、揺さぶりをかけようとした可能性がある。
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トランプ氏はポンペオ氏の早期訪朝を示唆しながら、時期について「中国との貿易問題が解決した後になる公算が大きい」と投稿した。北朝鮮への圧力政策で中国が十分に協力していないという不満が背景にあるとみられるが、先行きの見通せない米中協議を持ち出したことで、非核化に向けた事態打開へのハードルはさらに上がったと言えそうだ。
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北朝鮮は、トランプ米大統領がポンペオ国務長官の訪朝取りやめを指示したことについて、まだ公式な反応を示していない。トランプ氏への直接的な批判は自制しながらも、「非核化措置を取っている」と強調するとともに、「同時行動原則」に基づき、制裁の緩和・解除や朝鮮戦争の終戦宣言採択への同意を米側に求めていくとみられる。
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北朝鮮は先に発表した外務省報道官談話で、「核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射を中止したのに続き、核実験場を廃棄するなど実際の非核化措置を講じている」と表明。信頼醸成に向けた「善意の措置」として、朝鮮戦争当時の米兵の遺骨も返還したとアピールしている。
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一方で、「朝米関係を進展させようとするトランプ大統領の意志に反して、一部米高官が制裁・圧力強化に血眼になっている」と非難した上で、制裁・圧力に固執するなら、「非核化を含む朝米首脳会談の共同声明の履行に関していかなる進展も期待できない」と警告した。
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朝鮮労働党機関紙・労働新聞も、トランプ氏に反対する勢力が「大統領が約束した政治的宣言にすぎない終戦宣言まで採択できないように妨害している」と主張した。トランプ氏と反対勢力の対立構図を際立たせ、トランプ氏に「果敢な決断」を促したものとみられる。
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北朝鮮は、終戦宣言を「緊張緩和と平和体制構築に向けた最初の工程」と位置付け、早期採択を求めているが、ポンペオ長官の訪朝取り消しで、9月の国連総会に合わせた採択は一段と難しくなるのは確実。9月の平壌開催で合意している次回南北首脳会談の日程調整に影響を及ぼす可能性もある。
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中国外務省の陸慷報道局長は25日、トランプ米大統領がポンペオ国務長官の北朝鮮訪問を中止し、米国との貿易摩擦を抱える中国が北朝鮮の非核化に非協力だという認識を示したことを受けて談話を出し、「米国の言い分は基本的な事実に反しており無責任だ」と非難した。さらに「既に米国に厳正に申し入れた」と明らかにした。
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