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政権幹部の離脱が起きるか!
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米ホワイトハウスと国防総省の間で不協和音が響き始めた。日韓や欧州などの同盟国との緊密な連携を訴えるマティス国防長官に対し、トランプ大統領は同盟国に冷淡で、時には罵倒することもいとわない。トランプ氏がマティス長官と距離を置きつつあるという報道もちらほら。新たな政権幹部の離脱を危惧する声が出ている。
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「プーチン(ロシア大統領)は北大西洋条約機構(NATO)を粉砕しようとしている」。マティス氏は6月、海軍大学での講演で、こう警戒感をあらわにした。そのわずか2日前、トランプ氏は記者団に「(ロシアと)仲良くする方が、そうでないよりずっといい」と述べ、ロシアの「先進8カ国(G8)復帰」を擁護したばかりだった。
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トランプ、マティス両氏の意見の相違は以前から顕在化していた。トランプ氏は2017年7月、心と体の性が異なるトランスジェンダーの米軍入隊を認めないとツイッターで突然宣言。国防総省は事前に何も知らされておらず、対応に追われた。
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このほかにもトランプ氏は、イラン核合意離脱やシリアからの米軍撤収、宇宙軍の創設など、いずれもマティス氏が反対した案件をほぼ独断で決め、一方的に表明
した。
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両者の亀裂が決定的となったのが、米韓合同軍事演習の中止だった。マティス氏はかねて、日韓など同盟国との連携を重視。北朝鮮との緊張が高まる中、日韓両国の防衛相とは幾度となく会談し、「強固な結束」を約束した。
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ところが、トランプ氏は6月の米朝首脳会談で、国防総省や日韓両政府に事前に相談することなく、北朝鮮側に米韓演習の中止を約束した。国防総省はその後、トランプ氏の決定について「(マティス氏は)驚いていない」との声明を発表。だが、同省筋は「実際には直前まで知らされていなかった」と明かす。
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米NBCニュースは、元ホワイトハウス高官の話として、「トランプ、マティス両氏は目を合わせない」と不仲を報道した。トランプ氏がマティス氏の助言を受け入れず、重要な外交・軍事政策を独断で決めていることが亀裂の一因だと指摘する。
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冷静な判断力と緻密な戦略で知られるマティス氏は、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)やポンペオ国務長官の加入で右傾化するトランプ政権の中で、政権の暴走を抑える「重し」の役割を担っている。同盟各国からの信頼を勝ち得ていたマティス氏が離脱することになれば、政権の不安定化は免れず、同盟国との関係も揺らぎかねない。
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