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空母艦載機パイロットが事故死!
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代替機・殲31を開発!
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7月5日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、中国の空母艦載機「殲15」の欠陥による墜落事故が相次ぎ、代替機の開発が進められていると報じた。
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中国軍に近い関係筋は同紙に対し、「殲15は操縦系統が不安定だ」と指摘した。習近平指導部は空母を中心とする艦隊の整備を急いでいるが、性能や運用能力については疑問視されてきた。
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殲15はロシアのスホイ33を基に設計され、中国初の空母「遼寧」に配備されている。同紙によると、中国軍に近い2人の関係筋は、殲15の墜落事故が少なくとも4回発生したと明らかにした。しかし、中国国営メディアは2件の事故しか報道していない。
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2016年4月に発生した事故は操縦系統の故障が原因で29歳のパイロットが死亡した。また、これに近い時期に起きた事故で40代とみられるパイロットが重傷を負った。当初、中国の航空専門家は殲15の設計上の問題ではないという立場を取っていたが、連続して事故が起きたため欠陥があることを認めたという。
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殲15に代わる艦載機としては、ステルス戦闘機「殲31」が想定されている。殲31は殲15よりも小型で重量も軽いとされ、12年に初の試験飛行を行った。
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中国人民解放軍の創設89周年の2016年8月1日、中国メディアは空母艦載機の殲(せん、J)15のパイロットが訓練中に事故死したことを一斉に報じ、「空母艦載機の部隊で初めて身を犠牲にした烈士だ」と称賛した。事故の背景として、性急に空母打撃群の運用開始を目指す海軍の焦りを指摘する声もある。
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軍機関紙の解放軍報などによると、死亡したのは張超少佐(29)。4月27日、空母着艦を想定した陸上での訓練の際、着陸直後に電子系統が故障し、機首が急激に上がって離陸。脱出装置を作動させたがパラシュー
トが十分に開かないまま地面に落下した。張氏は中国初の空母「遼寧」 の艦載機部隊に配属予定だったという。
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中国共産党機関紙の人民日報は1面トップで「故障判明から脱出まで4.4秒の間、懸命に操縦桿を動かし機体を救おうとした」と張氏を英雄として描写。国営新華社通信も「なぜそんなに勇敢なのか」と題した追悼記事を配信した。
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中国の空母艦載機の訓練の精度や機体の性能に疑問を呈する声もある。
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元駐中国防衛駐在官の小原凡司・東京財団研究員は「中国は着艦技術の指導者がいない中でノウハウを得なければならない。またロシアの艦載戦闘機Su33の代替機として製造した殲15は出力不足が指摘されるなど装備面も万全ではない。そうした状況で事故は当然起こりうる」と指摘する。
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殲15の訓練が6月中旬に再開されたことについても「事故調査や全機検査が2カ月で終わるとは考えにくい」と指摘。中国海軍は2020年までに空母打撃群を世界の各海域に展開することを目標に掲げており、「空母建造とともに運用確立に向け相当焦っているのではないか」と分析する。
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中国は遼寧のほか少なくとも国産空母2隻を建造中で、東シナ海や南シナ海への派遣が予想される。人民日報は「犠牲は空母艦載機部隊の前進に影響しない」とし、運用開始への決意を示した。
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解放軍報によると、中国海軍は1日、東シナ海で大規模な実弾演習を実施し、百隻以上の艦艇や数十機の戦闘機が参加した。
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