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   2018.06.21.
   米:国連人権理事会から離脱表明!
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「イスラエルに偏見」と反発!
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  ヘイリー米国連大使は19日、国務省で、「米国は国連人権理事会(定数47)から公式に離脱する」と表明した。国際社会での孤立が一層、際立ってきています。
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 トランプ政権は、中国やキューバなどの人権侵害国が理事国入りしていると問題視し、組織改革を求めてきたが、「真剣に受け止められなかった」ことを理由に挙げた。また、人権理に反イスラエルの政治的偏見があると批判した。
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 トランプ政権は昨年10月にも、「反イスラエル的姿勢」などを理由に国連教育科学文化機関(ユネスコ)脱退を表明。今年5月には、イラン核合意離脱を発表したばかりで、国際機関や国際協調を軽視する姿勢が一層鮮明になった。
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 人権理は先月、パレスチナ自治区ガザでのデモ隊とイスラエル軍の衝突に関し、国際調査団派遣を可決。イスラエルを擁護する米国は反対した経緯がある。
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 「国連人権理事会は、イスラエル非難の決議を5つも採択した。北朝鮮やイラン、シリアよりも多い。この理事会が、人権ではなく、政治的な偏見で動いていることの証左です」(アメリカ ヘイリー国連大使)
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 会見でヘイリー国連大使は、人権理事会について、「反・イスラエル的で、アメリカの国益にそぐわない」と批判しましたが、ではなぜ、中に留まって交渉を続けないのか、離脱後、世界の人道問題でどういった外交を展開するのか、ビジョンは示していない。
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 「離脱」という究極の行動によって、国内の有権者と同盟国イスラエルに向けて「強さ」を示したい・・・。そうした「内向きの論理」だけが透けて見えた今回の決定。国際社会の中でアメリカは一層、孤立し、国連を中心とする多国間外交への悪影響が懸念される。
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 人権理は、加盟国の人権状況を検証し、改善に向けた勧告などを行う機関。国連の人権問題への対応を強化するため、国連人権委員会を改組、格上げし2006年に発足した。国連総会の理事国選挙で選ばれた47カ国で構成され、任期は3年。11年に反体制派弾圧を理由にリビアが資格停止されたことがあるが、国連によると、自ら離脱した国はない。 
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