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ドイツにとって重要な貿易相手国!
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2017年には66億ユーロ(約8,380億円)輸出!
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サウジアラビアのムハンマド皇太子は、今後同国の政府事業に関して、ドイツの企業と契約を締結することを禁止する命令を出したとされる。ドイツのニュース週刊誌シュピーゲルが25日、情報源を示さず伝えたとして、他の複数のメディアが週末に報じている。
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シュピーゲルによれば、この動きは多国籍企業のシーメンス、化学工業・製薬会社のバイエル、製薬会社のベーリンガーインゲルハイム、自動車大手のダイムラーなどのドイツを代表する大企業を直撃しそうだという。
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ドイツとサウジアラビアの関係は緊張状態が続く。きっかけは、2017年11月、当時のハリリ・レバノン首相がサウジで突然辞意を表明した際、ガブリエル独外相が、サウジに強制された辞任とも解釈される発言をしたことだ。これを受けサウジは駐独大使を召還した。
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ブルーンバーグ・ニュースは3月、サウジの政府機関はドイツ企業との必要不可欠ではない契約の更新はしないよう指示されたとして、外交上の対立が生じていると報じた。またロイター通信は、最近医療関連分野での事業入札の審査が特に厳しくなっており、ドイツ産の製品だと応募が難しくなっているとの、サウジで営業するドイツ企業のビジネスマンの話を紹介している。
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サウジアラビアはドイツにとって重要な貿易相手国であり、ドイツ連邦統計局によれば、2017年には66億ユーロ(約8,380億円)の輸出をしている。約800社がサウジで事業を行い、200社が同国内に事務所を構え、4万人の従業員が働いている。シーメンスは昨年、サウジ国内に建設される熱電併給発電所に5基のガスタービンを納入する約4億ドル(約436億円)の契約を勝ち取った。ダイムラーも、サウジのバス運行会社SAPTCOから、600台の大型バス「メルセデスベンツ・シターロ」の受注を獲得した。
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ダイムラーは、シュピーゲルの報道内容については確認できず、サウジでの事業は継続していると述べた。シーメンスやバイエルなどの他の企業はコメントを出していない。また、サウジ政府も発言を控えている。
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ドイツ外務省は28日、報道に対するコメントを発表し、サウジの自国企業と密に連絡を取って状況を把握し、その懸念などを共有していると説明した。しかし、サウジ政府当局からは、ドイツ企業との契約を締結しないとの連絡は来ていないと述べている。
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