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   2018.05.07.
   米海軍・第2艦隊復活:対ロ警戒強化!
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2050年代までに282隻を355隻体制に!
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 米海軍は5月4日、2011年に解体された第2艦隊を再編成すると発表した。
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 米東海岸から北大西洋を管轄する第2艦隊を復活させ、増大するロシアの軍事的脅威に対抗するのが狙い。南部バージニア州ノーフォーク海軍基地を拠点にする。
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 海軍制服組トップのリチャードソン海軍作戦部長は声明で「国家防衛戦略は大国間競争への回帰を明記し、安全保障環境はより複雑かつ厳しくなりつつある」と指摘。「特に北大西洋における課題に対応するため、第2艦隊を立ち上げることにした」と説明した。
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「第2艦隊はアメリカ海軍がかつて有していたナンバー艦隊(序数艦隊、ナンバード・フリート)のひとつである。
第2艦隊の担当海域には、北極から南極、およびアメリカ合衆国からヨーロッパ西岸にわたる、大西洋の約9,840km2にわたる領域が含まれていた。また、第2艦隊の実質的な運用範囲はこれだけに留まらず、2008年7月1日にカリブ海および中南米海域における海軍部隊として第4艦隊が再創設されるまでは、南米の大西洋岸、および中米西岸の一部でも運用されていたこともある。
1943年創設の第7艦隊、1946年創設の第6艦隊に次ぐ歴史を有するナンバード・フリートとして知られていたが、2011年9月30日をもって、国防予算縮減に向けてのコスト削減などを理由として、上級部隊である艦隊総軍に吸収・解消される形で解散された。2018年5月4日、第2艦隊の再編成が発表された。」
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 米海軍省のガーツ次官補(研究開発・調達担当)は4月12日、下院軍事委員会のシーパワー・戦力投射小委員会で証言し、トランプ大統領が唱える「2050年代までに海軍の保有艦艇を355隻に増やす」との構想について、30年代までに前倒しして実現が可能であるとの見通しを初めて公式に明らかにした。
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 ガーツ氏は、新造艦の建造計画の加速化に加え、現有のアーレイ・バーク級イージス駆逐艦などについて耐用年数の延長工事などの措置を取れば、「30年代までに355隻をそろえることができる」と述べた。
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 米海軍は4月12日現在、282隻の艦船を保有。海軍によると、18会計年度(17年10月~18年9月)の国防予算では次世代型のフォード級原子力空母1隻やバージニア級攻撃型原潜2隻を含む艦船14隻の費用が計上された。
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 ガーツ氏は今後の建造計画の詳細について明らかにしなかったが、米外交誌「ディプロマット」(電子版)によると米海軍は、フォード級3番艦の「エンタープライズ」と4 番艦(未命名)について、単艦ごとの発注でなく2艦を一括発注することで建造期間と費用を圧縮させることを検討しているという。
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 フォード型空母をめぐっては、昨年7月に就役済みの1番艦「ジェラルド・R・フォード」が22年に実戦配備の予定であるほか、2番艦「ジョン・F・ケネディ」が20年に就役の見通し。米海軍は現有のニミッツ級空母11隻に代えて、30年代末までにフォード級12隻体制とする方針だ。
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