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   2018.04.26.
   ゴールデンW・ガソリン価格:値上がり傾向か!
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シリア攻撃や円安が響く!
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米国産原油・欧州への輸出680万t(1-4月)!
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 経済産業省 資源エネルギー庁が4月25日に発表した石油価格調査(4月23日時点)によると、レギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は前週から0.8円上昇の144.1円となり、2週ぶりに値上がりした。軽油は122.7円となり前週から0.7円上昇し2週間ぶりに値上がりしている。
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 石油情報センターは、「原油価格の値上がりと円安により石油元売り会社の調達コストが上昇し卸価格を引き上げたため、小売価格が上昇した」と分析。ゴールデンウィーク期間中の価格動向については「原油価格の上昇が続き、円安も進行しているため、値上がりが続くと予想している」と話している。
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 都道府県別にみると、41都道府県で値上がり、2府県(大阪、熊本)で横ばい、4県(滋賀、高知、佐賀、大分)で値下がりした。最も高かったのは長崎県の151.8円(前週150.6円)、最も安かったのは徳島県の136.3円(同135.9円)だった。
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 ハイオク1リットル当たりの全国平均小売価格は前週から0.8円上昇の154.1円と、2週ぶりの値上がり。
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 2017年の大型連休は全国平均で130円台前半の値動きだったため、比較すると今年は1割程度上昇する見通し。調査した石油情報センターによると、米英仏によるシリア攻撃で原油価格が急騰した影響を反映した。中東情勢の混乱に加え、足元では円安が進行しており、当面はガソリンの値上がりが予想されるという。
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 4月23日のロイターnews- 原油相場の均衡を図ろうとする石油輸出国機構(OPEC)の努力が実を結ぶ中、米国産原油はその恩恵を受け、欧州にかつてないほど押し寄せている。
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 ロシアは昨年、OPECと共同で日量1800万バレル(bpd)の減産に合意。これにより、原油相場はおおむねリバランスを実現し、北海ブレント原油先物価格LCOc1が4年ぶり高水準近辺にまで上昇する要因となった。
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 この減産合意がもたらす比較的高い原油価格と米生産高の急増により、ロシアやナイジェリアなどの原油を欧州で売ることが難しくなっていると言う。
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 「米国産原油はどこにでも売りに出されている」と、地中海の精製業者と取引するトレーダーは話す。定期的にロシアやカスピ海産の原油を買っているが、最近になって米国産を買うようになったという。「地元産の原油にとって大きなプレッシャーとなっている」 米国の原油生産高は今年、1070万bpdに達する見通し。ロシアやサウジアラビアといった主要産油国に匹敵する規模だ。
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 トムソン・ロイターのアイコン端末データによると、今年4月に欧州に輸出された米国産原油は約55万bpd(約220万トン)と史上最高を記録した。
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 同データによると、今年1─4月の米国産原油の対欧州輸出量は680万トンと、前年比で4倍増。これは、大型のアフラマックスタンカー(載貨重量トンが80,000 - 120,000 トンの範囲にある石油タンカー)68隻分に相当する。
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 欧州に輸出される米国産原油は増加し続けており、外国で精製されることが増えていると関係筋は言う。度々その犠牲になっているのがOPEC加盟国やロシアの原油だ。
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 欧州は2017年、米国の原油輸出の約7%を輸入したが、今年はすでに約12%に増加していることをロイターのデータは示している。
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 欧州内の主要輸入国には英国、イタリア、オランダが含まれており、英石油大手BPや米石油大手エクソンモービル、米石油精製企業バレロ・エナジーが大規模輸入に関与しているとトレーダーは指摘する。
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 ポーランドの石油精製企業PKNオーレンやグルパ・ロトス、ノルウェーの石油大手スタトイルが試しに米国産石油を購入し、他の企業もその可能性があると、ウィーンに拠点を置くコンサルタント会社JBCエネルギーのデービッド・ウェク氏は語る。
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 「米国産原油をさらに試そうとする顧客が数多くいる」と同氏は語った。
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 好調な米国産原油の輸出は、トランプ米大統領にとって歓迎すべきことかもしれない。大統領は20日、原油相場を「人為的に」押し上げているとしてOPECを批判した。
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 トランプ氏はツイッターで「またOPECの仕業のようだ。海上の船は満タンで、記録的な水準の石油が至るところにある。原油価格は人為的に非常に高い! 良いことではなく容認できない!」と投稿した。
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 米国産原油は人気があると関係筋は言う。その一因として、米原油指標のウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)と、割高で世界の原油の大半の価格を設定する昔ながらの北海ブレントとの大きな価格格差が挙げられる。
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 この価格差を示すWTIと北海ブレントのスプレッドは今年、1バレルあたり平均4.46ドル(約485円)で、前年比で2倍近くに上昇していることをロイターのデータは示している。
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 JBCエネルギーのウェク氏は、近い将来もこのスプレッドは持続する可能性が高いとの見方を示した。
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 米国産の人気を受け、他の原油価格は低下している。
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 米国産原油は、欧州大陸にある精製企業のまさに裏庭で採掘されている北海のフォーティーズ油田さえ押しのけている。
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 蘭ロッテルダムでは、WTI原油は北海ブレントに比べて50─60セントのプレミアムで取引され、フォーティーズ油田の75セントより安かった。
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