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ガソリン自動車の分野では大幅な遅れ!
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電気自動車分野で巻き返しを狙う!
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中国は自動車の生産台数および販売台数の双方で世界一となっており、世界一の自動車大国と言えるが、中国市場で大きな存在感を示しているのはドイツ車や日系車などの外資ブランドだ。中国メーカーも近年は品質の向上が見られるが、技術力では世界の有力メーカーと大きな差があるのが現状だ。
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中国メディアの今日頭条はこのほど、中国は世界最大の自動車大国であるというのに、「なぜ他国のメーカーより優れた自動車用のガソリンエンジンを作ることができないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
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記事は、中国自動車メーカーの技術力はまだ世界の大手メーカーと「大きな差があるのが現状」であると伝え、中国はロケットも空母も作れるというのに、なぜ優れた自動車のエンジンを作れないのかと主張。これについて国外メーカーとそっくりのエンジンを模倣して作るだけならば決して難しいことではないとする一方、中国が優れたエンジンを自主開発できない要因は「基礎工業の遅れ」にあるとした。
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また、ロケットや空母は量産する必要のないものだが、自動車のエンジンは非常に多くの部品と多岐にわたる技術が求められると同時に、「量産」が必要な製品だと指摘する一方、中国には精密な部品を生産できるメーカーが少ないと指摘。さらに、中国が生産する部品は日本やドイツの製品に比べて精度が劣るのも事実であるとし、だからこそ中国はエンジンのように精密な部品を大量に使用する製品を大量生産できず、優れたガソリンエンジンを自主開発できないのだと論じた。
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中国はガソリン自動車の分野では他国に大きな遅れを取っているのは事実だが、将来的に大きな成長が見込める電気自動車(EV)の分野で巻き返しを狙っている。EVはガソリン車に比べて構造が簡単だと言われており、中国メーカーはすでにEVへの取り組みを強化し、東南アジア市場にも積極的に進出を始めている。中国メーカーが優れたガソリンエンジンを作れないと言うよりも、各国のEV市場の拡大を見越したうえで当初からガソリンエンジンを「捨てていた」という見方もできそうだ。
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