アクセスカウンター
   2017.11.16.
   豪州・議員の二重国籍:7人も出てきた・政界は混乱!
   .
本人たちは知らなかったというが!
.
外国人の政治献金禁止へ!
.
.
 オーストラリア最高裁は10月27日、二重国籍のまま下院選で当選したジョイス副 首相について、憲法違反で議席は無効との判断を示した。ジョイス氏は議員失職となり 、与党は過半数割れとなった。与党は上院でも過半数を持たず、ターンブル政権は不安 定な状況となった。
.
 豪州憲法は連邦議員の二重国籍を禁止。ジョイス氏は豪州生まれだが、父親のニュー ジーランド国籍も自動的に与えられた。ジョイス氏はこうした経緯を知らなかったと主張したものの、最高裁は議員の資格がないと結論付けた。
.
 オーストラリアのブランディス司法長官は11月14日、議会上院で、外国の不当な政治介入を阻止するため、外国人からの政治献金の禁止を盛り込んだ法案を年内に議会に提出する方針を明らかにした。
.
 長官は外国からの介入について具体的に言及しなかったが、中国を念頭に置いた措置とみられる。
.
 豪州では、中国が経済的な関係を利用して影響力を高めようとしているとの懸念が強い。中国共産党が豪州で行っているとされる活動を批判する本の発行を出版社が自粛したことが明らかになったばかり。
.
.
 オーストラリアの野党・緑の党の副党首、ラリッサ・ウオーターズ上院議員(40) は7月18日、自身が二重国籍だったことが判明したとして、議員を辞職した。同党では、もう1人の副党首も二重国籍が判明して辞職したばかり。ロイター通信によると、移民国家の豪州では、3人に1人が海外生まれで二重国籍者も多いが、複数国籍所持者には議員資格がない。
.
 ウオーターズ氏は、2011年に当選。カナダで誕生したが戻ったこともなく、カナダ国籍を持っていたことを「知らなかった」としている。
.
 同党副党首のスコット・ラドラム氏(47)も先週、ニュージーランド国籍の放棄を怠ったまま9年間上院議員を務めていたとして、議員辞職した。
.
 与党の自由党では、トニー・アボット前首相(59)が先週、議員になる半年前の1993年に英国籍を放棄していたとして、証明書類を公開している。
.
 オーストラリアのカナバン資源・北部担当相は7月25日、二重国籍だったことが分かったとして、閣僚を辞任した。豪州では、野党・緑の党の議員2人が、二重国籍を理由に辞職したばかり。豪州では、議員の二重国籍は憲法で禁じられており、カナバン氏は、保有が判明したイタリア国籍が法的に有効か確認し、議員辞職を判断するという。ロイター通信によると、カナバン氏が25歳だった2006年、母親がイタリア国籍の取得を本人が知らないまま申請していたという。
.
 国会議員の二重国籍問題が、オーストラリアで波紋を広げている。上院議員2人が相次いで辞職したのに続き、閣僚も辞任した。移民が多い国だけに、外国籍所持は「知らなかった」と一様に弁解しており、同情論も根強い。だが、二重国籍者は国会議員になれないとの憲法規定は立候補時の宣誓書にも記載されており、「自覚と責任」を求める声も上がっている。
.
 「イタリアにも領事館にも行ったことはない」。豪州のカナバン資源・北部担当相(36)は25日、イタリア国籍の所持が分かったとして辞任を表明。移民2世の母親がブリスベンの伊領事館で2006年、一緒に国籍取得しながら自分に知らせていなかったと弁明した。
.
 野党・緑の党の上院議員2人が今月、それぞれニュージーランドとカナダの二重国籍を理由に辞職したニュースがきっかけで、母親から指摘を受けたという。
.
 豪州では、国会議員の二重国籍問題に注目が集まり、アボット前首相が、議員になる半年前の1993年に英国籍を放棄した証明書の公開などをしている。
.
 一方、海外への移民が多いフィリピンでは、過去の米国籍で虚偽説明をしていたことを不適格とされ、ヤサイ前外相が今年3月に辞任。また、昨年の大統領選では、有力視されたポー上院議員が、米国生活が長く国内滞在期間が短いことが候補資格に抵触すると議論され、それを非難したドゥテルテ氏が逆転勝利した。
.
 また、インドネシアでも昨年8月、エネルギー・鉱物資源相だったアルチャンドラ氏が、米国との二重国籍が指摘され解任された。
.
 東南アジア研究所(シンガポール)のマルコム・クック上級研究員は、「忠誠心が分裂したとみられてしまう潜在的懸念」のため、豪州などの有権者は、二重国籍者の国会議員を禁じる規定を維持するとみている。
.
.
 オーストラリアのジョイス副首相は8月14日、ニュージーランドとの二重国籍の可 能性があると明らかにした。オーストラリア憲法は複数の国籍を保持する人が連邦議員になることを禁じており、下院議員のジョイス氏は議員資格を有するかどうか、連邦最高裁に照会を求めることを決めた。
.
 地元メディアによると、ジョイス氏は1967年オーストラリア生まれで、父親がニュージーランド出身。ニュージーランドの法律では、49年から78年まで海外でニュージーランド人の父親の元に生まれた子は自動的に同国籍と見なされるという。
.
 ジョイス氏は先週、ニュージーランド当局から連絡を受け「ショックを受けた」と述べた。ターンブル首相は最高裁の判断まで辞任を求めないとしている。豪州では2人の上院議員が二重国籍と判明し、相次ぎ辞任表明した。
.
.
 オーストラリアの有力政治家、ゼノフォン上院議員は8月18日、英国との二重国籍の可能性があると明らかにした。父親が英国から独立する前の中東キプロス出身だったためとしている。豪州憲法は複数国籍保持者が連邦議員になることを禁じている。豪州では先月から議員の二重国籍問題が次々と判明し、ゼノフォン氏で7人目。
.
 憲法が二重国籍者の議員就任を禁じるオーストラリアで、野党ニック・ゼノフォンチームのニック・ゼノフォン上院議員(58)が8月19日、父親が英領時代のキプロス出身だったため、自身も英国籍を持っていた、と発表した。豪州の国会議員で、二重国籍が問題になったのは7人目。海外にルーツを持つ議員が多く、「二重国籍疑惑」はさらに続く気配だ。
.
 同議員の父は1960年まで英領だったキプロスの出身で51年に豪州に移住。自身は59年に豪州で生まれた。英政府に照会したところ、英領時代の父の英国籍が受け継がれていた。
.
 豪州では7月、外国生まれの野党の上院議員2人が二重国籍が発覚して辞職。その後、ターンブル首相率いる自由党と連立政権を組む国民党党首のジョイス副首相(下院議員)、ナッシュ地域開発相(上院議員)、カナバン上院議員も親が外国出身などの理由でそれぞれ、ニュージーランド、英国、イタリアとの二重国籍が発覚した。また、野党ワンネーションのロバーツ上院議員が議員になる際に二重国籍だった疑惑が浮上している。
.
 ただ、ゼノフォン議員ら5人は、自らの意思と関係なく外国籍を持っていたとして辞職せず、最高裁に議員の資格があるかの判断を求める。カナバン議員は7月25日の発覚時に、閣僚(資源・北部担当相)を辞任したが、ジョイス、ナッシュ両氏は閣僚も辞任していない。
.
 オーストラリアで二重国籍者の議員が与党を含む7人に拡大し、ターンブル政権を脅 かす事態となっている。豪州は移民が多く、本人らも「知らなかった」と弁明するが、憲法は複数国籍保持者が連邦議員になることを禁じている。相次ぐ二重国籍議員の発覚に政権内からは、野党や外国の“陰謀論”も噴出し、外交問題にも発展した。
.
 「信用の構築は大変難しい」。ビショップ外相は8月15日、隣国ニュージーランドの野党・労働党を牽制した。怒りの原因は、前日にジョイス副首相の二重国籍が発覚した経緯にある。
.
 ジョイス氏は、父親がニュージーランド出身。同国の法律では、1949年から78年まで海外でニュージーランド人の父の元に生まれた子供は、同国籍とみなされる。
.
 同氏の国籍問題は、豪野党・労働党議員側が、ニュージーランドの労働党議員に問い合わせ、同国議会で質問されて発覚した。
.
 ビショップ氏の批判に、ニュージーランド労働党のアーダーン党首は反発するが、ビショップ氏は再批判して応酬するなど、“舌戦”の様相を呈している。
.
 ターンブル首相率いる豪与党の保守連合は、下院で1議席だけ上回っている状態で、ジョイス氏が辞任すれば過半数を失う。ロイター通信によると、ジョイス氏は他の数人の議員らと、議員辞職が必要かの法的審査を高裁に求めている。
.
 高裁の判断次第では補欠選挙も余儀なくされるターンブル氏は、労働党側にも所属議員数人の国籍確認を迫っているが、同党は拒んでいる。
.
 18日には、上院のキャスチングボートを握るゼノフォン上院議員の二重国籍も発覚。支持率が低迷する中、ターンブル氏は難しい政権運営を迫られている。
.