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   イラク・モスル奪還:アリ塚壊して・ISテロが拡散!
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比国のIS武装勢力・掃討に手を焼く国軍!
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中国の燐国でも危ない地域がある!
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 モスル奪還しイラクは時の声を上げたが、ISの地域支配が減った分、不満分子戦闘員はヨーロッパやアジアへと流れ始めた。フィリピンでは
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 ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の地元であるミンダナオ島で5月23日、約500名で編成されたIS(「イスラム国」)系武装集団が北西部の町マラウィ市を襲撃し、一時的にマラウィ市を占拠、市内の至る所にISのロゴマークが入った黒い旗が掲げられた。ドゥテルテ大統領はミンダナオ島全域に戒厳令を布告した。
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 フィリピン南部のIS支持勢力による紛争を巡り、オーストラリアは哨戒機による活動を開始。米国や中国も掃討作戦を支援する。中東のISの支配地が壊滅しつつあるなか、東南アジアが新たな拠点となり、テロが拡散するのを水際で防ぐ。
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 6月28日でマラウィに突入した武装勢力と政府の戦闘は36日目を迎えている。これまでに治安部隊の兵士71人、武装勢力の戦闘員299人が死亡し、24万6000人の住民が家を追われた。
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 フィリピンのドゥテルテ大統領はマラウィの武装勢力を破滅させると約束しており、ISの「集団の狂気」に触発された若いイスラム系戦闘員によって、同国はいまや「非常に危険な状態」に直面していると語った。「彼らがやっているのは殺りくと破壊だ。そして最も残虐なやり方で殺害している」
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 マラウィ奪還作戦のため中国から大量の狙撃銃と突撃銃を受け取ったドゥテルテ大統領はまた、「彼らはカメラの前で人々を斬首するのを楽しんでいる。同等の凶暴さをもって対処されるべきだ。だが、野蛮であってはならない」と述べた。
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 1991年8月31日 キルギスとウズベキスタンがソ連から独立を宣言。フェルガナ盆地周辺に飛び地が出現。1991年9月9日 タジキスタンも独立を宣言。旧ソ連邦の時代は食糧生産地帯であったが、崩壊後は危険地帯となってしまった。中国西部と隣接するキルギス、タジキスタンアフガニスタンとの国境は天山山脈(平均標高3500~5000m)があり、人間の往来も容易でなく、中国政府も要衝以外は軍隊の駐留も少なく現在でも手薄である。
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 特にキルギスとタジキスタンに挟まれたウズベキスタンの穀倉地帯であったフェルガナ盆地が、今では過激派組織「イスラム国」(IS)の新たな拠点になるのではないかと懸念されている。この地域は、旧ソ連圏のイスラム復興運動の中心地だった。キルギスで1999年に日本人拉致事件を起こした「イスラム運動ウズベキスタン(IMU)」もここで創設された。1916年8月末にキルギスの首都ビシケクの中国大使館を狙ったテロ事件が起きたが、捜査で浮上した容疑者の多くがフェルガナ盆地の出身者だった。
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 17世紀まで中央アジアは騎馬遊牧民が支配する世界だったが、18世紀以降、ロシアと中国という東西巨大農耕帝国の台頭により状況は急変する。19世紀までに中露は新技術で北方の狩猟民や遊牧騎馬軍団を凌駕し、トルキスタンを東西に、満州を南北に分割した。それが現在の中央アジアと新疆、沿海州と東北3省である。
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 中央アジアのテュルク系諸民族がイスラム化した時期は中東よりも遅い。ソ連世俗主義の影響を受けたキルギス人にとって、イスラムとは信仰ではなく、文化にすぎないのだそうだ。この山岳の小国で今、トルコやクウェート・サウジアラビアなど湾岸アラブ諸国がイスラム教育の普及に努めている。特に、トルコは同じテュルク系ということもあり対キルギス経済支援に熱心だ。他方、南部フェルガナ盆地には、より伝統的イスラムが残っており、シリアやイラクで戦う中央アジアの若者も少なくないという。
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 中国のアキレス腱は台湾や朝鮮半島だけではない。今後の中央アジア情勢次第では、新疆ウイグル自治区の情勢も中国の安全保障にとって不可欠となる。隣接するウズベキスタン南東部のフェルガナ盆地だ。この盆地は、ウズベキスタンとキルギス、タジキスタンに分割されている。この盆地のタジキスタン、キルギスの領域は中央政府の統治が及んでおらず、過激派組織「イスラム国」(IS)やアフガニスタンのタリバンに共感する過激派が拠点を作っている。ウズベキスタンの内政が混乱するとシリアとイラクで守勢に立たされているISがフェルガナ盆地に移動し、「第二イスラム国」を建設する危険がある。「第二イスラム国」が、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタンのみならず、アフガニスタン、中国の新疆ウイグル自治区にも浸透していくのは目に見えている。
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 2016年8月30日、中央アジア、キルギスタン共和国の首都ビシケクにある中国大使館に突入しようとしたワゴン車が爆発し、1人と死亡、3人が負傷した。ラザコフ副首相は「自爆テロによる犯行」と断定しているが、実はキルギスでは14年前にも外交官1人が殺害されているほか、ここ数年でも中国人駐在員や家族を狙ったテロが頻発していることが明らかになった。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
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 ネット上では「新疆ウイグル自治区のウイグル人を含む回教徒を弾圧していることが原因。今後もイスラム国(IS)の影響によって、中国人が狙われる可能性が高く、中国政府はその宗教政策によって、手痛いダメージを受けることになる」との書き込みがみられる。
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 つづく
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